AGAは発症したら終わり? 将来の自分にとってよい選択肢とは
男性型脱毛症(AGA)は一度発症すると取り返しのつかないものと思われがちですが、本当にそうでしょうか?
この記事ではAGAの基本情報と、発症後に考えられる治療方法や対策を詳しく解説します。将来の自分にとって最良の選択をするための第一歩を踏み出しましょう。
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そもそもAGAとは?
AGAとはAndrogenetic Alopeciaの略で、思春期以降に始まり徐々に進行していく男性型脱毛症です。頭頂部、前頭部や生えぎわの脱毛が特徴的で、髪の毛が徐々に細く、薄くなります。
主な原因は、男性ホルモンであるジヒドロテストステロンがヘアサイクルに影響し、毛髪の成長が阻害されることといわれています。さらに遺伝的要因や頭皮の血行不良も関与していると考えられています。日本人男性では20代後半から30代にかけて発症する方が多く、その人数は加齢に伴い増えていきます。実に日本人男性の3人に1人がAGAだといわれており、まだ若いから大丈夫と思っていると徐々に進行してしまう可能性があります。
「AGAは発症したら終わり」といわれる理由
「AGAは発症したら終わり」と耳にしたことがあるかもしれません。薄毛を気にされている方にとってはインパクトがある言葉であり、不安に思われるのも無理はありません。その言葉の背景にある理由を考えてみましょう。
進行性の脱毛症のため、治療しないと悪化するから
AGAが進行すると、太く硬い毛の密度が少なくなり、柔らかい毛が増えてきます。未治療の場合、進行すると前頭部と頭頂部の毛髪が完全に抜けてしまいます。放置して自然に治癒することはありません。
※進行速度については、以下の記事もあわせてご確認ください。
AGAの一般的な進行速度と進行パターンを医師が解説
治療の効果が出るまでに時間がかかるから
AGAの治療効果はすぐに表れません。AGAの代表的な薬剤であるフィナステリド内服薬やミノキシジル外用薬では、効果が出るまで少なくとも3〜4カ月はかかるといわれています。また、それ以外の治療法であるメソセラピーなどの注射や自毛植毛でも、少なくとも3週間はかかります。
※治療期間については、以下の記事もあわせてご確認ください。
「いつまでたっても効果が見られない」 AGA治療の経過に関する悩みに医師が回答
「AGA治療薬は最低3カ月継続を」治療期間と継続判断の目安
「完治」せず、継続的な治療が必要だから
フィナステリド内服薬やミノキシジル外用薬は、使用を継続することで効果を発揮します。そのため、よくなったからといって使用をやめてしまうと、それまでの効果がなくなり薄毛が再度進行します。そのほかの注入療法も定期的なメンテナンスが必要です。
※継続的な治療については、こちらの記事もあわせてご確認ください。
AGA治療をやめるとどうなる? 一生薬を飲み続けないといけない?
自力で治すことが難しいから
AGAが進行するに従って、ホルモンの影響で毛包が縮小していきます。毛包が縮小すると、個々の髪の毛は細く、短くなります。さらに時間が経つと、それらの毛はまったく成長しなくなります。食事や睡眠を見直すなど生活習慣を改善したり、毛髪に良いとされる育毛サプリメントを摂取したりするだけでは、ホルモンのバランスを変えるほどの根本的な治療になるとは考えにくいでしょう。
正しい治療法を採用していないケースがあるから
AGAの治療は、ご自身の病歴や年齢、頭皮の毛髪の状態はもちろん、脱毛に対する考え方もふまえて選択することが大切です。
適切な治療法を採用していないと、頭皮への効果が予想通りに表れないだけでなく、副作用により体調が悪くなってしまうケースもありえます。
不安をあおる広告や記事が出回っているから
「今やらなければ間に合わない」など治療の必要性を過度に強調したり、不安をあおって特定の商品をすすめたりする広告や記事を目にすることがあります。こうした広告や記事は、読み手に対して治療の必要性を過剰に訴えるため、必要以上に不安になってしまうかもしれません。毛髪は外見のイメージに大きく影響を与えるため、ほかの人が自分をどう思うかが気になり、過度に反応してしまう可能性があります。
AGAは「発症したら終わり」ではなく、治療によって改善できる
以上のような理由から、AGAは「発症したら終わり」という先入観を持たれる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、AGAは日々研究が進んでおり、すでに効果や安全性が確立されている治療法があります。適切な時期に治療を開始すれば、進行を止め、症状を改善させることができます。過度に不安を抱く必要はありません。
AGAの治療方法と期間
AGAの治療期間は、治療方法によって異なります。AGAに対して米国食品医薬品局 (FDA) が承認した薬剤は、ミノキシジル外用薬とフィナステリドの2つで、日本皮膚科学会でもこれらの薬剤を強くすすめています。
ミノキシジル(外用薬)
ミノキシジルは毛乳頭細胞や毛母細胞を刺激して発毛を促す薬です。ミノキシジルを毎日頭皮に塗布した場合、抜け毛の改善に気づくまでに3カ月程度かかります。
フィナステリド(経口薬)
フィナステリドは、脱毛の原因となる男性ホルモン(ジヒドロテストステロン)を抑制することで進行を防ぐ内服薬です。改善を実感するまでに少なくとも3カ月は毎日使用する必要があります。
※フィナステリドについては、こちらの記事もあわせてご確認ください。
【医師が解説】フィナステリド(プロペシア)の効果、副作用
各種の注射療法
効果が出始めるまでに通常少なくとも3週間かかります。結果を維持するためにさらに注入が必要になりますので、長期的に見てどの程度のメンテナンスが必要になるか、最初に確認しておくことをおすすめします。
自毛植毛
毛髪の回復に通常少なくとも3週間かかります。完全に整うまでに最大1年かかる場合があります。自然な見た目の結果を得るには、数回の修正植毛手術が必要になることもあります。
このように、AGAの治療は比較的長期にわたるため、最初にご自身にあった薬や治療法を選ぶことがとても大切です。適切な治療を受けるためには、専門家である医師に相談することが最も確実な方法です。医師は脱毛の原因や健康状態、既往症などを詳しく確認し、それに基づいてご自身に最適な治療法を選びます。治療途中でちょっとした疑問点が出てきても、一緒に最善の解決方法を見つけることができるため、継続しやすいでしょう。
※自毛植毛については、こちらの記事もあわせてご確認ください。
自毛植毛治療とは? 仕組みやAGAにおける注意点を解説
AGAを発症しても過度な心配は不要
AGAを発症したら終わりということはなく、効果的で安全性が確認された薬などを用いた治療法が存在します。薬の使用は長期にわたりますが、医師と相談しながらご自身のライフスタイルやニーズにあった治療法を選ぶことで、満足度が高い治療を受けることができます。
脱毛の原因がストレスや栄養不足などの生活習慣にある場合、薬だけでなく生活習慣の改善も同時にすすめられることがあります。健康を保ちながら、抜け毛の悩みを解決する道をみつけていきましょう。
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