AGA治療は保険適用される? 費用を抑えるポイントを解説
AGA治療は自由診療(自費診療)に該当し、健康保険や国民健康保険などの公的医療保険(以下、保険)は適用されません。そのため、治療費は全額自己負担となり、継続するにはある程度の費用が必要になります。
この記事では、AGA治療に保険が適用されない理由や治療にかかる費用の目安、さらに費用を抑えるためのポイントについて詳しく解説します。
DMMオンラインクリニックでは確かな情報を提供するため以下の取り組みを行っています。
- 適正な監修プロセス
- 医療法人との提携
- コンテンツ作成基準の明確化
AGA治療に保険は使えるのか?
AGA治療は保険が適用されない自由診療に分類されるため、費用は全額自己負担となります。診療ガイドラインで推奨されている治療であっても保険は利用できません。また、AGA治療にかかる費用は医療費控除の対象外とならず、高額療養費制度も使えない点に注意が必要です。治療を受ける際は健康保険証の提示を求められず、完全な自費診療として取り扱われます。
AGA(男性型脱毛症)の仕組み
AGA(男性型脱毛症)とは、男性ホルモンの影響によって髪が細くなり、徐々に抜け落ちていく進行性の脱毛症です。早い方では20代から発症することもあり、適切に見極めて早期に対応することが大切です。
男性ホルモンとAGAの関係
AGAは、男性ホルモンの影響を受けて髪の毛が細くなる「軟毛化現象」が起こる脱毛症です。一般的に男性ホルモンは、体毛を濃くする働きがあるといわれていますが、頭髪においては逆の作用をもたらします。
男性ホルモンの一種であるテストステロンは、5α還元酵素によって、活性の高いジヒドロテストステロン(DHT)に変換されます。このDHTが頭皮の毛包に作用して、毛髪が成長し始めてから抜けるまでの「毛周期(ヘアサイクル)」のうち成長期が短くなり、毛母細胞の増殖が抑えられるとされています。その結果、毛包が少しずつ縮小して毛髪が細くなり、最終的に髪の毛が生えにくい状態になってしまうのです。
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20代でも進行する? AGAの発症率と原因
AGAは、毛包が徐々に小さくなることで、主に前頭部や頭頂部の毛髪が細くなり、やがて髪が生えなくなっていく進行性の脱毛症です。日本人男性の場合は、早ければ20代後半頃から徐々に進行が始まり、年齢が上がるにつれて発症率が高まります。年代別の発症率の目安は、以下の通りです。
- 20代:約10%
- 30代:20%
- 40代:30%
- 50代以降:約40%
AGAは20代でも発症する可能性はありますが、「若い人ほど進行が早い」など年齢による進行速度の差はないとされています。進行の速さには個人差があり、年齢よりも大きく影響するとされるのは、体質や遺伝的要因です。
どこからがAGA? 発症と診断される基準とは
それでは、何をもって「発症」と診断するのでしょうか。一般的にAGAは、前頭部や頭頂部の薄毛から始まることが多く、初期段階では「分け目が目立つ」「髪のボリュームが減ってきた」といった軽度な変化がみられます。医学的には、AGAの進行度を示す「ハミルトン・ノーウッド分類」でⅢ型(明らかなM字型の後退)以上の状態を「発症」とするケースが多く、それ以前の段階は「疑い」や「予備軍」とされることもあります。過度に不安を感じる必要はありませんが、気になる変化があれば早めの相談がおすすめです。
保険が使える脱毛症との違い
AGAと似た症状を持つ疾患には、円形脱毛症や脂漏性皮膚炎などがあります。これらの疾患に対する治療は保険適用となるため、皮膚科を受診して適切な診断と治療を受けることをおすすめします。
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AGA治療にかかる費用の目安は?
AGA治療の費用は、選択する治療法やクリニックによって大きく異なります。また、AGAの予防を目的とするのか、それとも発毛を促す積極的な治療を希望するか、といった目的によっても必要となる費用は変わってきます。そのため、治療を始める前に、料金や治療内容をしっかりと確認することが大切です。
ケース①:予防目的の場合
今は脱毛の悩みがなくても、将来に備えてAGAを予防したい場合には、フィナステリドやデュタステリドといった薬が処方されます。予防目的の治療にかかる費用は、DMMオンラインクリニックでは1ヶ月あたりおよそ1,907円~7,000円(税込2,097円~7,700円)と幅があります。1ヶ月ごとの契約や12ヶ月まとめて契約するプランなど、契約期間やプラン内容によって月々の費用は異なります。
ケース②:治療目的の場合
すでにAGAの症状が気になり始めている場合には、予防薬であるフィナステリドまたはデュタステリドに加え、発毛促進が期待されるミノキシジル内服薬または外用薬を併用する処方が一般的です。こちらもDMMオンラインクリニックの場合、治療にかかる費用は、1ヶ月あたりおよそ3,383円~10,700円(税込3,722円~11,770円)となり、処方される薬や契約プランによって月々の費用は異なります。
セットプランや定期購入、キャンペーンによっても価格が変動する可能性があります。また、診察料が別途発生するケースもあるため、受診予定のクリニックの費用について、あらかじめ確認しておくことをおすすめします。
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AGA治療の費用イメージについて、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
AGA治療費用はいくらかかる? ケース別イメージを医師が解説
AGA治療費用を安く抑える方法は?
AGA治療は自費診療のため、一定の費用がかかります。しかし、薬の種類や診療方法を工夫することで、費用を抑えることも可能です。
例えば、ジェネリック医薬品(後発医薬品)を選ぶことで、先発医薬品と同等の有効成分を含みながらより低価格で治療が受けられます。また、オンライン診療を活用すると、通院にかかる交通費や時間的な負担を削減できます。
一方で、治療費を抑えたいからといって、個人輸入で薬を購入するのは避けましょう。品質や安全性が保証されておらず、健康リスクが高まるおそれがあります。AGA治療は、信頼できる医療機関を通じて継続的に行うことが大切です。
「治療をやめたら元に戻る」って本当?
AGAは進行性の脱毛症であり、治療によって進行を抑えている状態です。そのため、治療を中断すると、再び脱毛が進む可能性が高いとされています。
例えば、治療薬によって成長期が延長されていた髪の毛も、治療をやめると成長期が短くなり、細く弱い毛(軟毛化)になって脱毛が進行してしまうことがあります。
AGA治療は一時的に行うものではなく、長期的な視点で取り組むことが重要です。無理のないペースで治療を続けるためにも、医師と相談しながら、自分に合った治療方法をみつけましょう。
AGAの治療法について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
AGAは治る? 治療法や期間、減薬できるケースを紹介
自分に合ったAGA治療を選ぶためのポイント
AGA治療は継続が重要だからこそ、無理なく続けられる治療を選ぶことが欠かせません。そのためには、信頼できる医療機関を選び、AGA治療薬の特徴や効果をよく理解し、医師とともに自分に合った治療方針を考えていきましょう。
信頼できる医療機関を選ぶ
AGA治療を始める際は、治療実績が豊富でアフターフォローが充実している医療機関を選ぶことが重要です。経験豊富な医師による診察に加え、治療後の経過観察や副作用への対応体制が整っているかも確認しておきましょう。安心して長期的に治療を続けるためにも、信頼できる環境であることが何よりも大切です。
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治療方針を決める
AGA治療を始める前には、「現状維持を目指すのか」「毛量の増加を目指すのか」といった、治療の目的を明確にしておきましょう。合わせて、治療にかけられる費用について事前に把握しておくことも、治療継続のポイントになります。自分の希望や生活スタイルに合った治療方針を立てるためにも、医師とよく相談しながらプランを決めましょう。
AGA治療薬の特徴と副作用
AGA治療薬は、大きく分けて「抜け毛を防ぐ薬」と「発毛を促す薬」の2種類があります。抜け毛の予防には、フィナステリドやデュタステリドといった内服薬が使われます。一方、発毛を促す薬としては、ミノキシジルが代表的で、こちらは飲み薬(内服薬)と頭皮に塗るタイプ(外用薬)の2つがあります。
抜け毛を防ぐ薬:フィナステリド、デュタステリド
「抜け毛を防ぐ薬」のフィナステリドとデュタステリドは、5α還元酵素を阻害し、テストステロンからジヒドロテストステロン(DHT)へ変換されるのを防ぎ、抜け毛を予防します。
主な副作用
以下のものが報告されています。
- 肝機能障害
- 性欲減退
- ED(勃起障害)
- 射精障害
発毛を促す薬:ミノキシジル
「発毛を促す薬」であるミノキシジルは、内服薬と外用薬があります。ミノキシジル内服薬は海外では「ロニテン」という高血圧の治療薬として承認されていますが、日本国内では未承認です。ミノキシジルは血流を改善する作用があり、毛根に栄養を届けることで発毛を促進します。
主な副作用
内服薬、外用薬の副作用として、以下のものが報告されています。
- ミノキシジル内服薬の副作用
- 血圧の低下
- むくみ
- 動悸
- ふらつきや息切れ
- 多毛症
- ミノキシジル外用薬の副作用
- 発疹・発赤(赤み)
- 頭痛
- 胸の痛み
- 手足のむくみ
処方薬と市販薬の違い
また、フィナステリド、デュタステリド、ミノキシジル内服薬は医師の診察を受けた上で処方される薬です。ミノキシジル外用薬については、「リアップ」などの市販薬を購入することも可能ですが、医療機関では市販品よりも高濃度のミノキシジル外用薬を取り扱っているケースもあります。より高い効果を求める場合や、安全性を確保するためにも、医師の指導のもとで治療を進めることが大切です。
※65歳以上の方は一部お薬の処方ができない場合がございます。予めご了承の程お願いいたします。
通院せずにAGA治療! オンライン診療の活用法
「知り合いに通院しているところを見られたくない」「忙しくて時間が取れない」といった理由から、治療をためらう方も少なくありません。そんなときに便利なのが、オンライン診療です。
オンライン診療のメリット
オンライン診療なら、スマートフォンやパソコンを使い、自宅で診察を受けることが可能です。また、複数の治療プランの中から自分に合った治療法を選べるため、治療を継続しやすいのも大きなメリットです。
医師とつながる、自宅で始める。 DMMオンラインクリニックのAGA治療
DMMオンラインクリニックでは、AGA(男性型脱毛症)治療のための幅広いプランをご用意しています。オンライン上で問診・診察を行い、必要な薬を自宅に配送するサービスを展開しており、忙しい方や対面に抵抗のある方でも気軽に治療を始められます。
※医師の判断により処方できない場合があります。
AGA治療に関するよくある質問
AGAに関してよく寄せられる疑問の中から、特に多い質問をピックアップし、わかりやすく解説します。
Q.薄毛が気になりだしてから、どれくらいで進行する?
A.薄毛の進行スピードには個人差があり、「何カ月で薄くなる」と明確な期間を断言することはできません。ただし、AGAは進行性の脱毛症であることから、初期段階で適切に対応することが非常に重要です。早めに医療機関を受診して治療を開始することで、脱毛の進行を抑えて抜け毛を防げる可能性が高まります。
Q.AGA改善の兆候はある?
A.AGA治療を始めると、まず抜け毛の量が減少するケースが多くみられます。その後、産毛のような細い髪が生え始め、次第に髪にコシや太さが戻ってくるようになると、改善が進んでいるサインと考えられます。ただし、治療の効果を実感できるまでには数カ月ほどかかるのが一般的です。焦らず根気よく治療を続けましょう。
Q.AGA治療は何年続く?
A.AGAの治療は、基本的に長期的な継続が推奨されています。髪の状態や治療の目標によって期間は異なりますが、途中で治療をやめてしまうと、再び薄毛が進行する可能性があります。無理のないペースで続けられるよう、医師と相談しながら治療プランを立てましょう。
保険が使えなくても大丈夫! AGA治療は早めの対策が重要
AGA治療は保険適用外ですが、信頼できる医療機関で自分に合った治療法を選べば、無理なく続けられます。20〜30代のうちから早めに対応することが、将来の髪を守るための重要なポイントとなります。少しでも薄毛が気になり始めたら、まずは医師に相談してみましょう。
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