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コラムカテゴリ男性AGA

若はげの原因と対策を医師が解説

2024/03/18
監修:中谷 英巴

まだ年齢的に若いのに薄毛が進行してしまう方、いわゆる若はげの症状が出ている方、もしくは家系的に近い将来自分がはげてしまうのではないかと不安を感じられている方は多いと思います。今回の記事では、医師の中谷先生に「若はげ」について詳しく話を伺いました。若はげの原因や対策について解説いただきます。

いわゆる「若はげ」とは何か

同世代の方と比べて髪の毛が薄くなってきている、美容院で髪の毛が薄いと指摘された、帽子をかぶると髪の毛がペタッとなってしまう、全体的に髪の毛が細くなりボリュームが少なくなったなど、さまざまなきっかけで「自分は若はげかもしれない」とクリニックを受診される方がいらっしゃいます。

はじめに、クリニックにおける若はげの判断基準などについて詳しくみていきましょう。

若はげの正式名称と判断基準

医学的に「若はげ」は「若年性脱毛症」と呼びます。

年代と症状によって判断しますが、だいたい10代後半〜30代前半でAGA(男性型脱毛症)が進行している男性の方を、若年性脱毛症(若はげ)と判断することが多いです。

AGAは年齢が上がるほど発症する確率は上がります。一般的には40代になるとAGAを発症する方が多くなりますが、それまでに薄毛が進行した場合は、若年性脱毛症という判断になります。

女性でも若いうち、例えば出産直後に髪の毛がたくさん抜けて一時的に薄毛になることがありますが、一般的に若はげという言葉は男性に対して使われることが多いようです。

若はげの原因

次に、若はげの原因についてみていきましょう。

遺伝

AGAは、男性ホルモンのテストステロンが5αリダクターゼという酵素によってジヒドロテストステロン(DHT)に変換され、アンドロゲンレセプターに結合し、その結果ヘアサイクルが乱れることで進行します。

このメカニズムの中で、遺伝に関連があるのが、アンドロゲンレセプターの感受性と5αリダクターゼの酵素の活性度の2つです。

アンドロゲンレセプターの感受性が高いと、DHT(ジヒドロテストステロン)が結合しやすくなる・5αリダクターゼの活性度が高いと、テストステロンがDHTに変換されやすくなり、どちらも症状の進行につながります。

アンドロゲンレセプターの感受性

AGAの遺伝には母方の祖父が影響する、という話を聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。 

遺伝子は「常染色体」と「性染色体」に分かれており、性別を決めるのは後者の性染色体です。女性はXX、男性はXYという染色体の配列のため、男性が生まれた場合のXYのX染色体は母親由来、Y染色体は父親由来です。

話を戻すと、アンドロゲンレセプターの感受性に関わっているのがX染色体であり、それが母方の家系がAGAに影響すると言われる所以です。

5αリダクターゼの活性度

5αリダクターゼの活性度に関わる遺伝子は常染色体上にあり、優性遺伝のため、父親か母親のどちらかの家系が5αリダクターゼの活性を持つ遺伝子を持っていれば、その活性度は子供に引き継がれやすくなります。そのため、父母どちらかの家系で薄毛の方がいると、それがAGAの進行や若はげのリスクになるといわれています。

生活習慣や食習慣

ホルモンバランスの乱れや食生活の乱れは、ヘアサイクルの乱れを招き、通常よりも若年で薄毛が進行するリスクとなります。生活習慣の乱れでホルモンバランスが乱れると皮脂の分泌量が増え、頭皮環境が悪くなって抜け毛が増えることが考えられます。

食習慣において糖や脂質をたくさん摂取して皮脂が過剰に分泌されると上記と同様のリスクがあり、また動脈硬化により血流が悪くなると頭皮の血流状態が悪くなり、毛髪の成長に不利になります。

そのほか、毛髪もタンパク質で構成されているため、タンパク質やビタミン、ミネラルなどの栄養を十分に摂取する必要があります。

若はげの予防法

生活習慣や食習慣を整え、頭皮の環境をよくすることがAGAや若はげを予防するためにとても大切です。

頭皮の皮脂が多すぎても少なすぎてもよくないので、頭皮を清潔に保つための正しいヘアケアを心がけてください。

シャンプーで頭皮の汚れをしっかり落とすことが重要です。特にスタイリング剤が頭皮に残らないように気をつけましょう。

若はげの対策と治療法

ご自身のAGAや若はげのリスクを把握することが、対策として有効であるといえます。AGAの治療を専門としたクリニックのなかには、遺伝子検査を扱っているところもあり、アンドロゲンレセプター遺伝子を検査できます。

また、生活習慣や食習慣の積み重ねでマイナス要因を作らないようにすること、適切なヘアケアで頭皮環境をよくすることが、AGAや若はげの対策になります。

AGAや若はげの治療は、症状が出たら早めに開始することが重要です。

もし予防が主な目的であれば、フィナステリドやデュタステリドを服用しましょう。これらの薬は、副作用として頻度は高くありませんが男性機能の低下が報告されており、不妊治療中や妊活前で影響が気になる場合は、どちらを優先するか・どのようにお薬を調整するか医療機関で相談しましょう。

発毛促進が目的であれば、ミノキシジルという治療薬を用います。ミノキシジルには内服薬と外用薬があり、内服薬の方が効果は高いと言われていますが、全身に作用するため全身性の副作用が生じる可能性があります。そのため、副作用が心配な方は外用薬から始めると良いでしょう。

基本的に、若はげの治療法はAGAの治療法と同じです。どの治療においても、必ずクリニックを受診し医師に相談したうえで進めましょう。

AGAや若はげは予防と治療が可能

家系的なリスクや正しいヘアケアの方法などを知ることが、AGAや若はげを予防するために大切です。また、生活習慣や食習慣などの毎日の積み重ねが、AGAや若はげの原因となるホルモンバランスに影響しています。

AGAや若はげにはいくつかの治療法や予防法があります。将来的な薄毛に不安がある方や今すでに気になっている方は、まずはクリニックを受診して治療や予防法について相談してみてはいかがでしょうか。

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