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AGA治療費用はいくらかかる? ケース別イメージを医師が解説

2024/08/28
監修:辛島 史憲

AGA治療に関心はあるけれど、費用や治療期間についてお悩みの方も多いと思います。AGA治療は長期戦となることが多いため、月額の相場感だけでなく年額・総額もイメージしておきたいもの。さらに、抜け毛・薄毛の進行度によっても変動するため、ご自身に近いケースではどうかという点を確認しましょう。

予防段階から本格的な治療段階まで、それぞれのケースについて解説します。

【ケース別】AGA治療にかかる期間と費用

AGA治療にかかる費用をケース別にご紹介します。どの薬を使うかや治療法によっても変わりますが、たとえば抜け毛予防と発毛促進の2種類の内服薬を使用する場合、DMMオンラインクリニックでは年間4万円台~7万円台(※1)に抑えることも可能です。
※DMMオンラインクリニックの料金はこちら

AGA治療はいずれも自由診療で、健康保険の対象外です。そのため治療法などによって費用が異なるだけでなく、クリニックによっても金額設定が異なります。診察料が別途発生する場合や、セットプランや定期購入、キャンペーンによっても変動しますので、事前に確認することをおすすめします。

※1 らくらく定期便「発毛ライトプラン」:フィナステリドセット12カ月ごと40,600円(税込44,660円)、国内製デュタステリドセット12カ月ごと65,000円(税込71,500円)、単月購入価格9,000円(税込9,900円)~10,700円(税込11,770円)
*別途配送料500円(税込550円)**2024年8月時点

一般的な治療期間の目安

AGA治療は効果が実感できるまでには、薄毛の進行度にもよりますが3〜6カ月が一般的です。また、それ以外の治療法である自毛植毛やメソセラピー(注射)などでも、少なくとも3週間はかかります。

AGA治療薬は根治療法ではないため、よくなったからといって使用をやめてしまうと、それまで得られていた効果がなくなり薄毛が再度進行します。そのほかの注入療法も定期的なメンテナンスが必要です。

※治療期間については、以下の記事もあわせてご確認ください。

「いつまでたっても効果が見られない」 AGA治療の経過に関する悩みに医師が回答
「AGA治療薬は最低3カ月継続を」治療期間と継続判断の目安

ケース①:今は困っていないが、AGA予防をしておきたい

費用イメージ:月1,907円~7,000円(税込2,097円~7,700円) ※2

現時点ではAGAで困っているわけではないけれど、遺伝などの要因でAGAの進行が予想されるので今のうちに予防したい、現在の毛量を維持したい方の治療例です。メインは「予防」ですが、若年者や進行軽度であればボリュームアップも期待できます。

流れとしては、まずオンライン診療や対面診療でAGAクリニック・皮膚科の医師の診察を受け、薬を処方してもらいましょう。診察では、遺伝要因や生活習慣について聞かれると思います。その時の注意点は「悩んでいるわけではないが、予防したい」という意思をしっかりと伝えることです。

AGA予防薬としてフィナステリドやデュタステリドが処方されます。デュタステリドの方が若干効果が高いといわれていますが、まずはコストの低いフィナステリドを使ってみるのもひとつの方法です。どちらの薬も、AGAの原因となるDHT(ジヒドロテストステロン)を抑える働きがあります。

AGAは、男性ホルモン(テストステロン)が頭皮にある還元酵素と結合し、DHTに変換され、髪の成長を抑制することで起こります。フィナステリド・デュタステリドにはこの還元酵素を抑制する効果があるため、DHTの発生を抑えることができる仕組みです。

デュタステリドはフィナステリドに比べて発毛効果が高いという臨床試験結果も出ており、早期の効果実感を望まれる方や少し症状が進行してしまっている方に処方されることが多いです。

AGAを予防したい期間は継続して薬を服用する必要があり、費用はクリニックによって異なります。

ケース②:AGAに困り始めていて、治療を開始したい

費用イメージ:月3,383円~10,700円(税込3,722円~11,770円) ※3

今、記事を読んでいる方は、このケースがいちばん多いのではないでしょうか。ここでいちばん大切なのは、抜け毛が増えた原因がAGAなのかどうか、原因を明らかにすることです。脱毛症には円形脱毛症などの皮膚疾患もあり、その場合は皮膚科の受診が必要です。

AGAと診断された場合は、予防薬であるフィナステリドかデュタステリドどちらかと、発毛促進が期待できるミノキシジルを併用することになる場合が多いです。

ミノキシジルは、発毛因子の産生を促進し、毛母細胞を刺激することで髪の毛の育成を促します。内服薬と外用薬の2種類があり、血行改善や毛母細胞に栄養や指令を送る毛乳頭細胞そのものを増殖させる効果もあります。

ミノキシジルは飲み薬で試してみて、万が一副作用が出た場合は無理して飲み続けないことが前提となります。必ず医師の診断に従いましょう。

ケース③:内服薬で効果がなく、悩みが大きい方

費用相場:月16,000円~180,000円前後 ※4

薬の治療で効果を得られなかった方、最初からより効果的な発毛を求める方には、上記の内服薬に加えて以下のような方法を試してみるという選択肢もあります。
※植毛、LED照射療法、メソセラピー治療は、DMMオンラインクリニックでは行っていません。

植毛

確実に髪の毛を増やせる植毛は、薬を使った治療法で効果を得られなかった方が試すことが多い方法です。

人工毛と自毛を使うものがあり、最近は後頭部の髪の毛を薄くなった場所に植毛することが多いようです。自毛植毛は9割の髪の毛が定着するといわれており、抜けてもまた生えてくることもあります。

人工毛は抜けることがないのがメリットですが、植毛した後に異物として拒絶反応が出てしまうケースがあるので注意が必要です。また、適切なケアをしないと劣化してしまいます。

植毛した箇所以外に対しては、ミノキシジル、デュタステリドまたはフィナステリドの服用が必要となります。

植毛は一株ずつ進めていきます。費用としては、1株800円〜1,000円ほどが相場のようです。生え際だけで約1,000〜2,000株の植毛が必要だといわれており、合計すると80万円〜200万円ほどかかることが予想できます。

さらに、地毛を植毛する場合は予防薬を飲む必要もあるので、その費用もかかることを知っておきましょう。

LED照射療法

ヘルメットのような形状の器具を頭に被り、頭皮全体にLEDを照射してAGAを治療する方法もあります。

1日15〜30分ほどLEDを照射することで成長因子の分泌を促します。血流や新陳代謝を促進し、炎症を抑える作用もあります。薬との併用で治療の相乗効果が得られることや、痛み・副作用がないこともメリットです。毛髪および毛根強化の効果が期待できる治療法です。

LED照射療法も薬での治療と同時進行であることがほとんどだと思います。相場としては、1年間で約15万円〜20万円であることが多いようです。治療期間は1年で済むのか、数年にわたって継続して治療する必要があるのか、人それぞれです。発毛効果に加えて予防効果もあるといわれているので、どうしてもAGAの悩みを解決したい方向けです。

メソセラピー治療

髪の成長にいい影響を与える成長因子を注射器などで直接頭皮に注入する治療法です。ミノキシジルにも成長因子を促す働きがありますが、それを頭皮に直接注入するので高い効果が期待できます。注入する成分の量も少ないので、注射に極小の針を使用すればあまり痛みはあまりないようです。

こちらの治療法でも、ミノキシジル、デュタステリドまたはフィナステリドを飲む必要があります。

月に1、2回打ってみて、そのあと薬での治療に切り替えるという方法が多くとられているようです。期間は半年〜1年、1回の注射で5万円〜8万円の費用がかかります。

継続することを考えると決して安い金額ではありませんが、それでも治療に踏み切るかどうかは、各々の価値観や判断によると思います。クリニックを選ぶ際は、メソセラピー治療を数多く行なっている医療機関が安心かもしれません。

AGA治療は一生続けないといけない?

いつまでAGA治療を続けるかについては、患者さんのご判断によるところが大きいです。

4~6カ月目に薬がうまく効いてきた方は、その後も12カ月目ぐらいまでは毛量が増えていくという印象を持っています。

■AGA治療の時間経過(イメージ図)

そして、その後は増えた毛量をそのまま保っていく維持期へと入っていきますが、薬の作用によって毛量が保たれていますので、薬を止めてしまうとまた髪の毛は抜け始めます。

せっかく増えた髪の毛をそのまま維持していきたいという方もいらっしゃいますし、目的を達したので一旦薬の服用を休まれるという方もいらっしゃいます。治療を開始・継続していく中で、自分がどのようにしたいのかについて考えていただければよいと思います。

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治療費を抑えるためのヒント

AGA治療はお金がかかると思われがちですが、場合によっては費用を抑えて治療することができます。AGA治療は長期継続しないと結果が見えにくいため、以下のような方法をおすすめします。

①最初は安価な治療法から始める

薄毛の進行が初期段階の場合、まずは抜け毛予防のフィナステリド、またはデュタステリドのみとすることで、クリニックにもよりますが、月数千円から治療を始めることが可能です。頭皮環境を整えながら様子をみましょう。

フィナステリドやデュタステリドのみでは効果がみられない方、ある程度薄毛が進行して「おでこが上がってきた」「頭のてっぺんが薄い」と感じる中期段階の方は、ミノキシジルの飲み薬を追加しましょう。余裕があればミノキシジルの外用薬とサプリメントも加えてください。

②薬の用量や種類を減らす

薬を服用することで得られた効果を「ゼロ」にしてしまうのではなく、少しでも維持していこうという考え方です。用量を減らす、または種類を減らすことで、当然ながら薬の総合的な効果は弱まりますが、継続する薬による治療効果は維持されます。

③オンライン診療で処方してもらう

診察料がかからないクリニックもあり、対面診療を受けるよりも費用を抑えられる場合があります。また、医療機関へ移動する必要がないため、交通費がかかりません。

費用面で長期的に継続治療できるか検討を

AGAは高血圧や糖尿病のように必ずしも治療が必要なものではなく、自由診療でもあるので、医師として「こうしたらよい」という画一的な見解はありません。自分の悩みに対してどうしたいのかを明確にして、費用面で長期的に続けられるかどうかという視点を持って治療法を選ぶことが大切です。

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