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コラムカテゴリ男性AGA

妊活中にフィナステリドを服用しても問題ない?

2024/05/13
監修:三上 修

AGA(男性型脱毛症)は、思春期以降からはじまり、30歳代では約20%の方がAGAであると報告されています。AGA治療のタイミングと妊活が重なり、AGA治療薬であるフィナステリドを妊活中に服用してもよいのか悩んでいる方もいるのではないでしょうか。今回の記事では、フィナステリドの副作用に生殖機能の低下が報告されていることに加えて、精子数に影響を与える・与えないとされる論文を解説しています。妊活を考えているタイミングで、AGA治療を検討している方は、参考にしてみてください。

フィナステリドは男性型脱毛症の治療薬

フィナステリドは、男性型脱毛症の治療薬です。この章では、「男性型脱毛症」やフィナステリドの効能・効果と注意すべき副作用についてまとめました。

男性型脱毛症とは

男性型脱毛症とは、思春期以降から徐々に進む脱毛です。男性型脱毛症は生理的な反応であり、以下の割合で発症すると報告されています。

  • 20代:約10%
  • 30代:約20%
  • 40代:約30%
  • 50代以降:約40数%

脱毛の原因は毛周期の乱れです。毛が生えかわるためには、成長期・退行期・休止期からなる毛周期があります。成長期に毛が伸び、退行期に毛の成長が止まります。休止期から次の成長期には、毛が抜けて新しい毛にかわります。毛の長さは、成長期の期間、毛の太さは毛根を含む毛包と呼ばれる部分の大きさと相関します。つまり、成長期の期間が長ければ毛がより伸び、毛包が大きければより太い毛が生えるのです。

フィナステリドは男性型脱毛症の進行を遅らせる

フィナステリドの効能・効果は、「男性における男性型脱毛症の進行遅延」です。つまりフィナステリドのメインの効果は、脱毛症の進行を遅らせることです。先述の毛周期の「成長期」が短くなると、毛が細く短くなり、頭髪がなくなっていきます。成長期が短くなる原因は、活性が高い男性ホルモンであるジヒドロテストステロン(DHT)によるとされています。DHTは、男性ホルモンであるテストステロンが、5α還元酵素と呼ばれる酵素で変化したものであり、フィナステリドは5α還元酵素の働きを抑える薬です。よって、フィナステリドを服用するとDHTの産生が減り、成長期の短縮を防ぎ、脱毛症の進行を遅らせます。

フィナステリドの主な副作用

フィナステリドの生殖器系の主な副作用は、以下のとおりです。

  • リビドー減退*(1〜5%未満)
  • 勃起機能不全*、射精障害*、精液量減少(1%未満)

*フィナステリドの市販後の調査では、服用を中止しても副作用が持続したとの報告がある

性的欲望や性衝動と訳されるリビドーの減退や勃起機能不全などの副作用が報告されていることを、妊活を予定している方は知っておいた方がよいでしょう。

フィナステリドを不妊治療中に飲んでもよい?

生殖器系の副作用が報告されているフィナステリドは、不妊治療や妊活中に飲んでもよいのでしょうか。フィナステリドの添付文書や医学論文を用いて解説します。

添付文書には服用の制限は記載されていない

フィナステリドの添付文書には、妊活中に関する情報は記載されていません。つまり、妊活中の男性は「禁忌(服用してはいけない)」に該当せず、服用可能です。また、服用中の注意事項に当たる「重要な基本的注意」や「特定の背景を有する患者に関する注意」にも記載されていません。

一方で、生殖器系の副作用が報告されていることは、先述の通りです。後述する精子数減少は中止後から改善するまでに数ヶ月要するといったデータもあるため慎重に検討する必要があります。

精子数に影響しないとされる報告

フィナステリド服用で、精子数に影響を与える・与えないとされる報告があります。まずは、影響しないとされる報告です。19〜41歳の男性181人を対象とした、二重盲検プラセボ対照(医師・患者ともにフィナステリド服用か偽薬を服用しているかがわからない状態)多施設研究と呼ばれる、信頼性の高い研究です。フィナステリド1mgまたは偽薬の服用期間は、48週間。結果は、フィナステリド1mgと偽薬の服用によって、精子濃度や総精子数、精子の運動性、精子の形態に差はありませんでした。つまり、フィナステリド服用によって、精子数などには影響ないとされています。

精子数に影響するとされる報告

続いては、フィナステリド服用は、精子数に影響するとされる報告です。フィナステリド服用を中止する前後の精液量とホルモン値を検討しました。研究対象となる患者さんは、2008年から2012年にフィナステリドを服用していた男性です。フィナステリドの平均服用期間は57.4ヵ月、平均服用量は1日あたり1.04mg(国内で認められている最大服用量は、1日1mgまで)でした。結果、フィナステリド服用中止後の精子数は、統計学的に有意に増加し、その値は平均で11.6倍でした。精子の運動性や精子の形態、ホルモンの量には変化はありませんでした。当研究結果の結論に、精子数が少ない「乏精子症」の不妊男性では、フィナステリドは中止すべきとされています。

妊活中のフィナステリド服用による子供への影響は?

妊活中の男性がフィナステリドやデュタステリドを服用することで、胎児や子供への悪影響はないとされています。両剤の添付文書に男性に関する記載がないためです。一方で女性は注意が必要です。詳しく解説します。

デュタステリド服用、ミノキシジル服用/外用による影響

フィナステリドやデュタステリドを男性が服用して、胎児や子供へ悪影響を及ぼすことはないとされています。添付文書に関連する記載がないためです。つまり、妊活中に男性が服用することに制限はありません。ミノキシジル外用薬は男性・女性とも使用可能*ですが、「妊婦又は妊娠していると思われる人、並びに授乳中の人」は使用できません。妊娠中・授乳中の使用については安全性が十分確認されておらず、また母乳に移行する可能性があるためです。妊活中の男性の使用は、添付文書では制限されていません。ミノキシジル内服薬は国内では未承認であり、妊活中の服用については医師に必ず確認してください。

*男性に使用するミノキシジル外用薬は「女性には使用しないこと」、女性に使用するミノキシジル外用薬は「男性に使用しないこと」と添付文書に記載されています。

女性への影響

一方で、女性は注意が必要です。フィナステリドの禁忌の項目には、「妊婦又は妊娠している可能性のある女性及び授乳中の女性」とあり、デュタステリドの禁忌の項目には「女性」とあります。これらは、フィナステリドとデュタステリドのDHT低下作用に伴って、男子胎児の生殖器官などの正常な発育に悪影響を及ぼす可能性があるためです。フィナステリド・デュタステリドは女性に適応がないため、女性が処方されて服用する可能性は低いでしょう。しかし、フィナステリド・デュタステリドの錠剤が割れたり砕けたりした際に、皮膚から吸収される可能性があり、薬剤に触れないように注意しなければなりません。同様にデュタステリドカプセルの場合は、カプセルから漏れた薬剤に触れないように注意が必要です。

妊活中のフィナステリド服用は医師に相談を

妊活中のフィナステリド服用に関して、添付文書や医学論文を用いて解説しました。男性の服用は、添付文書に記載されていないものの、生殖器系への副作用が認められていたり、精子数に影響することが示唆されていたりする論文があります。一方で、精子数には影響を及ぼさないとされる報告もあるため、結論ははっきりとしていません。フィナステリドを服用する方の生活習慣や既往症などによる可能性もあるため、妊活中にフィナステリド服用を検討している方は、必ず医師に相談しましょう。

出典

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