プロテイン選びから解明！ 筋トレがAGA対策になる4つの理由

AGAの発症には、遺伝的要因以外に男性ホルモンが深く関わっています。特に重要なのが、男性ホルモンの一種であるテストステロンが、5αリダクターゼという酵素の働きによってジヒドロテストステロン（DHT）に変換される過程です。DHTは髪の毛の成長サイクルに影響を及ぼし、薄毛や脱毛を引き起こします。

※男性ホルモンについては、以下の記事もあわせてご確認ください。
AGAと男性ホルモンの関係性 メカニズムを医師が解説

筋トレによって増えたテストステロンがDHTへと変換され、結果的にAGAを悪化させるのではないかとの心配される方が多くいらっしゃいます。最近の筋トレブームにより「AGAと筋トレに関連性があるのではないか？」という疑問が出てくるようです。

AGAの発症には、DHTの濃度だけではなく遺伝的要因、つまり酵素の活性度や毛包に存在するホルモンの受容体（レセプター）の数も関わってくるため、筋トレ自体がAGAを直接的に悪化させる証拠は現在のところ明らかになっていません。

筋トレが筋肉の収縮を引き起こすと、体内の毛細血管が発達し、より効率的に血液が全身に行き渡ります。あわせて皮膚の血流も促進され、毛髪の薄い部分にもより多くの酸素や栄養素が供給されるようになります。結果として、髪の毛の健康が向上し、成長が促されます。

筋トレをすると、体内で成長ホルモンが活発に分泌されます。このホルモンはタンパク質の合成を促進する役割を持っており、髪の主成分であるケラチンの生成を助けます。その結果、髪が太く丈夫になり、薄毛を予防する効果が期待できます。

筋トレにはストレスを減少させ、自律神経のバランスを整える効果があります。自律神経のバランスが安定することは、皮膚の血流をよくし、ホルモンバランスを正常化することにつながります。これにより毛髪の成長が促されます。

筋トレを含む運動は、セロトニンやドーパミンといった脳内ホルモンの分泌を促し、快適な気分やストレス解消に役立ちます。さらに、筋力が向上し身体動作がスムーズになることで、日常生活の質が高まり生活習慣病の予防にも効果的です。運動は心身の健康を維持し、毛髪にも良い影響を与えます。

筋トレ後に摂取されたタンパク質は、アミノ酸へと分解され、筋肉の回復プロセスに利用されます。この間、筋肉の修復や新しい筋肉の構築に必要なアミノ酸が十分に供給されるよう、適量のタンパク質を摂取することがとても重要です。適切な栄養が筋肉の健康と成長をサポートし、効率的な回復を促します。

髪の毛はケラチンというタンパク質でできており、ケラチンの重要な構成要素であるシスチンというアミノ酸は、髪のハリやコシを保つのに特に重要です。そのため、健康的で美しい髪を育てるためには、タンパク質の適切な摂取が必要不可欠です。筋トレ後にタンパク質をしっかりと摂ることで、ケラチンの供給が保たれ、より強く美しい髪を維持することができます。

プロテインには主に以下の種類があります。

• 動物性：ホエイプロテイン、カゼインプロテイン
• 植物性：ソイプロテイン

それぞれ体内での消化速度や含まれるアミノ酸の種類が異なります。

薄毛対策には、大豆イソフラボンを含むソイプロテインがおすすめです。大豆イソフラボンは、女性ホルモンのエストロゲンに似た働きをするため、髪の軋みやくすみ、全体的な外観を改善させる作用があります。