抜け毛の本数、1日100本までは大丈夫。それより多いときは
抜け毛は1日何本までなら正常な範囲内なのでしょうか?答えは100本程度です。個人差がありますので、日々の抜け毛がわずかに増える程度であれば特に心配はいらないでしょう。
しかし注意すべき抜け毛もあり、場合によっては早期の治療が必要となります。重要なサインを見逃さないために、異常な抜け毛の特徴を知っておきましょう。どのように対策すべきかもあわせて解説します。
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抜け毛は一日に100本までなら大丈夫!
健康な髪の毛において、一日に抜ける本数が平均で100本以下であれば、正常な範囲内とされています。また本数には個人差があるため、日々の抜け毛がわずかに増えても心配する必要はありません。ただし、抜け毛の増加が継続する場合や、特定の症状が見られる場合は注意が必要です。
髪の毛のサイクルと抜け毛の仕組み
髪の毛は成長、退行、休止の3つの期間を繰り返しており、これを髪の毛のサイクル(毛周期)と呼びます。成長期(アノーゲン期)では髪の毛が成長し、退行期(カターゲン期)では成長が停止、休止期(テログェン期)では髪の毛が抜け落ち次に生えてくる髪の毛がその下に待機しています。
通常、一本の髪の毛は成長期から退行期、休止期へと移行し、そして新しい髪の毛が成長期に入ります。抜け毛はこのサイクルの一環で、新しい髪の毛が古い髪の毛に取って代わるために起こります。健康な成人の場合、一日に約50本から100本の髪の毛が自然に抜け落ちることがありますが、この範囲内であれば、一日に抜ける髪の毛の本数は正常とされています。
季節によって抜け毛が増えることもある
気温や日照時間の変化は、毛周期にも影響を及ぼします。例えば、秋になると、多くの人に抜け毛が増えるといわれます。これは季節性の抜け毛として知られ、夏の時期に成長期だった多くの髪の毛が秋になると一斉に退行期に入り、抜け毛としてあらわれるために起こるといわれています。一般的には、このような季節性の抜け毛の変化は病的なものではなく、数カ月で毛量は元に戻るため、治療の必要はなく経過観察で問題ありません。
湿度や温度によっても抜け毛が増える?
湿度や温度の変化も、髪の健康に影響を及ぼす要因の一つといわれています。高い湿度の環境では、髪の毛が広がりやすく、パサつきが抑えられます。一方、乾燥した環境では髪の毛が乾燥しやすく、抜け毛の増加につながることがあります。そのため、季節などの外部環境に合わせて髪のケアを行うことが重要です。
ストレスでも抜け毛が増える
抜け毛とストレスの関係は、近年の研究によって注目されています。長期間にわたる慢性的なストレスや精神的なプレッシャーは、髪の毛のサイクルに乱れを引き起こすことがあります。これにより、髪が抜けやすくなり、薄毛や抜け毛の増加につながることがあります。
ストレスが髪に与える影響は個人差があるため、すべての人に同じように当てはまるわけではありません。一部の人はストレスに対して髪の毛が過度に反応し、抜け毛が増加することがありますが、ほとんど影響を受けない人もいます。髪の健康を保つために、ストレスを軽減する方法も検討してみましょう。
注意したほうがいい抜け毛の特徴
注意すべき抜け毛にはいくつかの特徴があります。
下記に紹介するような特徴が見られる場合は、早めに専門家の診察を受けることをおすすめします。
一日に100本を超える抜け毛がある
一般的に、一日に抜ける髪の毛が100本を超える場合は注意が必要とされています。一時的なストレスや疲労による抜け毛はある程度許容範囲内ですが、持続的に大量の髪の毛が抜け続ける場合は、原因を調べ治療を受ける必要があります。
では具体的に、一日に100本以上の抜け毛があるかを見極めるための方法をいくつか紹介します。
①排水口にたまった髪の毛やドライヤー後の床に落ちる髪の毛の量に注意する
洗髪後や髪を乾かしたあとに、排水口や手についた髪の毛を注意深く観察しましょう。排水口や手に残る髪の毛の本数が、普段と比較して増えていないか意識してみましょう。
②ブラシやクシにつく髪の毛の量に注意する
髪のブラッシングやクシを使う際にも注意が必要です。ブラシやクシに付着した抜け毛の量を観察してみましょう。
③起きたときに寝具に付着している髪の毛の量に注意する
朝起床した際に、枕カバーに落ちている髪の毛の量も意識的に確認してみてください。
受診の必要性を見極めるためには、髪の毛が抜けやすい状況を日常的に観察し、変化に注意を払うことが大切です。普段と比較して、抜け毛が増加していると感じる場合は、一度専門医の診察を受けましょう。
一部分の髪の毛だけが多く抜けたり、湿疹や痒みを伴う
持続的に大量の髪の毛が抜け、特定の症状(例えば頭皮のかゆみや湿疹)が見られる場合や、局所的な抜け毛は、皮膚疾患や炎症が原因である可能性が考えられます。これらの症状が見られる場合は、早期の治療が必要な場合もあるため、皮膚科の受診をおすすめします。
おでこの生え際が後退したり、頭頂部の髪の毛が薄い
男性型脱毛症(AGA)や女性型脱毛症は、特定の部位で髪の毛が薄くなることが特徴です。男性の場合、おでこの生え際が後退したり、頭頂部が薄くなることがあります。女性の場合も同様に頭頂部の髪が薄くなることがあります。これらの症状が見られる場合は、専門医の診察を受け、適切な治療法を検討しましょう。
髪の質感が明らかに変化した
髪の質感の変化は、抜け毛のサインとして重要です。通常、健康な髪の毛はしっとりとした質感を持ち、元気でツヤがあります。こうした状態から髪の質感が変わってしまった場合、それは抜け毛や髪の健康が損なわれているサインになります。
具体的には以下の点に注意が必要です。
①髪の毛が細くなり、もつれやすくなった
髪の毛が以前よりも細く感じられ、もつれやすくなった場合、髪の本数が減少し、髪の質感が低下している兆候かもしれません。細く弱い髪は、抜け毛の進行と関連があることも多く、注意が必要です。
②髪の毛のボリュームが減った
髪の毛のボリュームが減少し、髪全体が薄く見えるようになった場合、薄毛を示す兆候といえます。特に頭頂部や生え際のボリュームの減少に注意が必要です。
③髪の毛の元気がなくなった
髪の毛が以前よりも元気がなくパサつきが気になる場合、髪の健康状態が悪化している可能性があります。
これらの変化が見られる場合、髪の健康状態がよくないため、抜け毛の進行につながる場合があります。早期のケアや治療によって、髪の健康を維持し抜け毛を防ぐことができます。髪の質感の変化を見逃さず、適切な処置を施しましょう。
抜け毛が気になったらまず何をすべき?
抜け毛が気になる場合、以下のステップを踏むことが重要です。
抜け毛の状況を正しく評価する
まず最初に、一日に抜ける髪の毛が通常の範囲内であるかを確認します。一般的には一日の抜け毛が100本以下であれば健康な髪の毛のサイクルに沿ったものとされていますが、先述した通り、季節や環境の変化に伴う一時的な増加も考慮しましょう。
抜け毛の原因を特定する
次に、抜け毛の原因を特定しましょう。ストレス、栄養不足、特定の疾患、薬物の副作用など、抜け毛の原因はさまざまです。生活習慣や食事、健康状態を見直し原因を排除しましょう。持続的に抜け毛が増加し、特定の症状が見られる場合は、専門医の診察を受けましょう。
根本治療を目指すのであればクリニックを受診する
抜け毛が進行し、薄毛の悩みが大きくなった場合、専門医の診察を受けることをおすすめします。特にAGAや女性型脱毛症の場合、早期の治療が効果的です。クリニックでは、患者の症状や髪の状態に合わせて適切な治療法を提案し、根本的な改善を目指します。薬物療法だけでなく外科手術など、多くの治療法があります。
抜け毛に悩んだら、まずは専門家に相談を
異常な抜け毛、特にAGAや円形脱毛症などが疑われる場合、皮膚科やAGAクリニックでの専門的な治療が大切です。適切な処置を受けずにいると、症状は日に日に悪化する可能性があります。特にAGAは進行性の脱毛症であることから、内服薬などの治療を早い段階で行うことが重要です。そのため、抜け毛の状態に不安を感じたら、早めに専門家に相談し適切な治療法を検討するようにしましょう。
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