お知らせ クーポン ヘルプ
コラムカテゴリ男性AGA

円形脱毛症は病院の何科に行くべき?

2024/03/11
監修:辛島 史憲

頭皮の一部分だけ毛が抜けたことで「円形脱毛症かもしれない」と不安を感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。もし円形脱毛症が疑われる場合は病院に行くことが推奨されますが、その際、何科を受診したらいいのか迷われる方も多いと思います。今回は、円形脱毛症の原因や治療法、ほかの症状との関係性、AGA(男性型脱毛症)との違いについて、医師の辛島先生に解説していただきました。

円形脱毛症で考えられる原因

円形脱毛症は自己免疫疾患の一つと考えられています。子どもから大人まで、男女問わず発症する可能性があります。円形脱毛症の原因やAGAとの違いについて詳しく見ていきましょう。

原因は「精神的ストレス」ではない

円形脱毛症の原因は精神的なストレスだと思われる方が多いようですが、それはイメージや思い込みによるものです。

遺伝や疲労、後述するウイルス感染など、複合的な原因で円形脱毛症が起こるといわれている一方で、明確な唯一の原因は明らかでないのが現状です。

精神的ストレスと円形脱毛症の明らかな関連性は証明されていません。関連を示唆する論文もありますが証明はされていません。関連性がないことを裏付ける一例として、一般的に赤ちゃんはストレスを感じにくいと考えられていますが、赤ちゃんであっても生まれてすぐに円形脱毛症になることもあります。

円形脱毛症は自己免疫疾患の一つ

自己免疫疾患とは、体内に侵入した細菌やウイルスを排除する免疫システムが異常を起こし、細菌やウイルスをやっつけるための攻撃が自分自身に向いてしまう病気です。認知度の高い関節リウマチも自己免疫疾患の一つにあげられます。

センシティブな疾患である円形脱毛症ですが、疾患の特性上、予防医学は確立されていません。

AGAと円形脱毛症は異なる

AGAによる脱毛と円形脱毛症はまったく異なるものです。

AGAは男性ホルモンが原因です。女性が出産後に抜け毛が増えるなどの症状もホルモンが関係しています。

これらのホルモンが関わっている抜け毛と円形脱毛症は、まったく別であり、関係性はありません。

また、新型コロナウイルス感染症の後遺症で抜け毛が増える人もいるようですが、新型コロナウイルス感染症の場合は、小さい血管がダメージを受け、その影響で体内の血流が悪化し抜け毛が増えるのではないかと考えられています。これも、円形脱毛症と関連はないようです。

円形脱毛症の一般的な治療法

まだ解明されていない点も多い円形脱毛症ですが、いくつかの治療法があります。

日本皮膚科学会が医師向けに発表している「日本皮膚科学会円形脱毛症診療ガイドライン2017年版」によると、円形脱毛症にはステロイドを用いた治療法があります。大きく分けて、ステロイド局所注射、局所免疫療法、ステロイドパルス療法があります。

 

ステロイド局所注射

脱毛した部位に直接、ステロイドを注射します。事前に局所麻酔薬を塗って、痛みを抑えることもあります。医師も患者さんも少し大変な治療法ですが、脱毛の範囲が狭い場合は有効な治療法です。

局所免疫療法

かぶれを起こす化学物質であるスクアレン酸ジブチルエステル(SADBE)、またはジフェニルシクロプロペノン(DPCP)を直接脱毛部位に塗り、わざとアレルギー性接触皮膚炎を起こし免疫バランスを変化させる治療法もあります。ただ、この局所免疫療法は、アトピー性皮膚炎を合併している方は悪化してしまうこともあるので注意が必要です。

ステロイドパルス療法

数日間入院し、ステロイドを静脈から全身投与する治療法です。急速に全身性の脱毛が進行している場合などに行われます。

内服薬などそのほかの治療法

そのほか円形脱毛症の治療法には、炎症を抑えるための内服薬や、紫外線療法などもあります。

円形脱毛症は何科?

円形脱毛症の症状が見られた場合は、皮膚科に行くことをおすすめします。

皮膚科では、脱毛部位の細胞を顕微鏡で見て診断します。AGAで薄毛が進行する際、頭頂部や後頭部などの毛が薄くなるわかりやすい特徴があります。円形脱毛症も比較的わかりやすく、特定の部位が脱毛します。

AGA専門のクリニックでも、皮膚科治療がより患者様に有益かどうかを明確にするために、治療前に皮膚科の受診を案内することもあります。

円形脱毛症は重症化することもあります。脱毛部位が複数箇所に増えたり、頭部だけでなく全身性の円形脱毛症が進行したりすることもあるので、重症度を確認するためにもまずは皮膚科の受診をおすすめします。

病院に行くべきか迷ったときは

円形脱毛症は、自己免疫疾患を持っている人が発症するため、リウマチやアトピーなどほかの免疫疾患を併発することもあります。

病院では円形脱毛症に限らず、ほかの疾患の可能性も確認してもらえますので、迷った場合は皮膚科を受診するようにしましょう。

小さな円形脱毛症でも早めに受診することで、重症化を防ぐことができる場合があります。

早めに皮膚科を受診しましょう

円形脱毛症は、実際に発症すると心理的な負担も大きいと思います。

不安を感じて悩む前に、早い段階で皮膚科を受診し、治療法やそのほかの症状について医師の指示を仰ぐことをおすすめします。

AGAとは症状も治療法も異なります。皮膚科を受診することで症状を把握し安心できる部分も大きいと思いますので、まずは皮膚科の医師に相談してみましょう。

DMMオンラインクリニックでは
予約、事前問診、ビデオチャットでの診察、決済、薬の受け取りまでワンストップで完結!
スマホやPCで、お好きな場所から医師の診察を受けられます。

問題が解決しない場合は、
こちらからお問い合わせください。