お知らせ クーポン ヘルプ
コラムカテゴリ男性AGA

5αリダクターゼ(Ⅰ型・Ⅱ型)とAGAは関係ある?

2024/03/11
監修:辛島 史憲

 

AGA(男性型脱毛症)のことが気になっていろいろと情報を調べているうちに「5αリダクターゼ」という言葉を知った方も多いと思います。今回の記事では5αリダクターゼのⅠ型・Ⅱ型の違いや、5αリダクターゼとAGAとの関係性について、医師の辛島先生に解説していただきました。

信頼性の高い医療情報のための制作ポリシー

DMMオンラインクリニックでは確かな情報を提供するため以下の取り組みを行っています。

  • 適正な監修プロセス
  • 医療法人との提携
  • コンテンツ作成基準の明確化
詳細を見る

AGAのいわゆるⅠ型・Ⅱ型とは

AGAにⅠ型・Ⅱ型があると思われている方がいるかもしれませんが、AGAにそのような分類はありません。

AGAを段階別に分ける、ハミルトン・ノーウッド分類と呼ばれるものがありますが、これはⅠ型・Ⅱ型という分け方とは異なるものです。

AGAにⅠ型・Ⅱ型という分け方があると思われている方は、もしかしたら、5αリダクターゼにⅠ型とⅡ型があるということと混同されているのかもしれません。

5αリダクターゼのⅠ型とⅡ型については、のちほど解説します。

AGAにまつわる誤った言説

AGAにⅠ型・Ⅱ型があるという誤解のほかにも、AGAに関して誤った言説があるようです。いくつかご紹介します。

AGAの治療薬を飲むと薄毛がより悪化する?

実際に患者さんから受ける質問で多いのが「AGAの治療薬の服用を治療途中でやめてしまったら、AGAがかえって悪化するんですよね?」というものです。

これは因果関係のない噂だといってよいでしょう。

AGAの治療薬は、進行を防ぐためのものです。AGAは進行性のものなので、治療薬をやめて放置するとどんどん進行します。さらに、時間が経過することで加齢も重なり、AGAが進み、それがこの噂につながっていると思われます。

AGAの治療薬によってAGAが悪化するということはありません。

AGA治療は男性機能の低下を覚悟しなければならない?

これも誤った言説で、時々、「性欲の減少と引き換えにAGA治療をする」と意気込んでクリニックに来る患者さんがいらっしゃいます。

しかし、AGA治療薬によって、必ずしも男性機能が低下するということはありません。

おそらく、AGA治療薬であるフィナステリドとデュタステリドの副作用として、男性機能の低下があるという印象が強いのだと思いますが、この副作用が起こる確率は低いです。AGA治療をしている全員に出る副作用ではありません。

とはいえ、副作用が出る確率は0%ではないので、もし副作用を疑うような症状が出たら医師の判断を仰ぐことをおすすめします。「AGA治療=男性機能の低下」ではないということはおさえておきましょう。

AGAはストレスと遺伝が原因?

AGAの原因として、ストレスや遺伝を思い浮かべる方も多いようです。

たしかに、どちらもAGAの原因の一つになることはあります。しかし、AGAは複合的な要因によって引き起こされます。なにか一つのことが原因となって引き起こされるのではなく、さまざまな原因があわさった結果起こるものと考えられています。

AGAに、明確な唯一の原因というものはないといってよいでしょう。

5αリダクターゼ(Ⅰ型・Ⅱ型)とは

AGAを引き起こす直接的な要因は、5αリダクターゼという酵素の作用によるものです。5αリダクターゼはⅠ型とⅡ型に分けられますが、どちらも、テストステロンをDHT(ジヒドロテストステロン)に変える働きがあります。

テストステロンは男性ホルモンの一種で、骨格や筋肉量、生殖機能の向上などに関わっています。5αリダクターゼによってテストステロンからDHTが産出され、それがアンドロゲンレセプターと結合することによって毛乳頭細胞の活動が弱まり、AGAが発症・進行します。

5αリダクターゼはⅠ型もⅡ型も毛乳頭細胞に存在しています。Ⅰ型とⅡ型の分類基準は、体内で分布している範囲にあります。

5αリダクターゼⅠ型は、皮脂腺を中心にまんべんなく全身に分布しています。Ⅱ型も全身にありますが、特に頭頂部・前頭部や脇、前立腺などに多いのが特徴です。

AGAの発症を防ぐためには、この5αリダクターゼの働きを抑えることが重要です。

人間の体内には約5,000種類の酵素があるといわれています。酵素は体内のさまざまな化学反応において触媒として機能し、なかでも5αリダクターゼはAGAを引き起こす化学反応を手助けします。

酵素はアミノ酸配列でできており、その配列は人間の遺伝子情報に刻まれています。また、栄養不足だと体内の酵素が減ることもあります。加えて、酵素は補酵素と呼ばれるビタミンや葉酸がないと作用しないといわれています。

5αリダクターゼはAGAを引き起こす酵素ですが、体内に存在するということは、人間にとって必要な酵素であると考えられます。特に、男性の生殖に関わる重要な酵素であるといえます。

5αリダクターゼⅠ型とⅡ型でAGA治療法は異なる?

5αリダクターゼⅠ型とⅡ型で、AGAの治療法が異なるということはありません。

5αリダクターゼの働きを抑制するための薬として、フィナステリドとデュタステリドがあります。

フィナステリドは、5αリダクターゼⅡ型に作用します。デュタステリドはⅠ型とⅡ型の両方に作用する薬です。一般的に、フィナステリドをまずは試してみて、期待していた効果がなかった場合にデュタステリドを使うことが多いようです。

5αリダクターゼの働きを抑えることが重要

この記事では、5αリダクターゼⅠ型・Ⅱ型とAGAの関係を中心にお伝えしました。AGAについて調べている人の中には、5αリダクターゼのⅠ型・Ⅱ型という分類をAGAの分類だと混同されている方もいるようですが、AGAにはⅠ型・Ⅱ型という分け方はありません。

5αリダクターゼの働きを抑えることによって、AGAの発症を防ぐことができます。予防したい方、進行を抑えたい方はぜひクリニックを受診し、AGA治療薬を試してみてはいかがでしょうか。

抜け毛に悩んでいる人がチェックした記事

AGA治療薬の種類、効果、金額の目安を比較!
AGA治療薬の違いやその効果、治療にかかる費用について詳しく解説しています。薄毛改善を目指すなら、早めの治療が効果的です。

AGA治療費用はいくらかかる? ケース別イメージを医師が解説 
AGA治療の費用や期間について医師がケース別に解説。AGA治療は長期戦となることが多いため、年間・全体の費用を見積もることが重要です。治療目的や薄毛の段階による費用の変動も考慮し、ご自身に近いケースを確認しましょう。

AGAにサプリは効くの? 薄毛に期待できる成分と効果的な摂取方法
薄毛への効果が期待されるサプリは多種多様です。「どれを選べばいいか」「具体的な効果は何か」などがわかりにくい場合があります。そこで、薄毛に悩む方々に向けて、サプリの選び方や成分、効果的な摂取方法について解説します。

デュタステリドとフィナステリド、選ぶならどっち? 効果と副作用
デュタステリドは、代表的なAGA治療薬の一つです。デュタステリドの特徴や他のAGA治療薬との違い、注意すべき点、治療期間と費用などについて紹介します。

AGA治療薬は個人輸入しても大丈夫? リスクや処方箋との違いを確認
AGA治療薬を通販サイトなどで個人輸入することを検討される方へ。以前は安価で治療薬が入手でき、便利な選択肢とされていました。しかし、近年では個人輸入のメリットが薄れ、リスクが増加しています。この記事では、安全性や利便性の観点から、個人輸入の現状とデメリットについて解説し、よりよい選択肢をご提案します。

フィナステリド・プロペシアの通販は危険? 医師が考える安全なAGA薬入手法とは
AGA治療薬のフィナステリド・プロペシアは医師の処方が必要です。個人輸入による通販での購入にはリスクがあります。これらの薬を安全かつ便利に入手する方法や、通販で購入する際のデメリットとリスクについて医師が詳しく解説します。

DMMオンラインクリニックでは
予約、事前問診、ビデオチャットでの診察、決済、薬の受け取りまでワンストップで完結!
スマホやPCで、お好きな場所から医師の診察を受けられます。

問題が解決しない場合は、
こちらからお問い合わせください。