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コラムカテゴリ男性AGA

AGA遺伝子検査とは? 検査でわかることや必要性を医師が解説

2024/01/09
監修:三上 修

医学の進歩により簡単に私たちの遺伝子を調べられる時代になりました。男性型脱毛症(AGA)は、遺伝の影響があることがわかってきており、遺伝子検査を行うことによりAGAの発症のしやすさが判断できるようになってきています。

 

この記事では、AGAの遺伝子検査について、検査の方法や費用、検査を受けるうえでの注意点などについて詳しく解説していきます。

AGA遺伝子検査とは?

AGAとは「Androgenic Alopecia」の略で、日本語では「男性型脱毛症」とも呼ばれます。男性ホルモンは、一般的に骨や筋肉の発達を促してヒゲや胸毛などの毛を濃くする方向に働きます。しかし、場合により脱毛や薄毛を促す作用をもつこともあります。代表的な男性ホルモンの一つであるテストステロンは体内の還元酵素である5αリダクターゼと結合して、より活性の高いジヒドロテストステロン(DHT)に変換されます。これが前頭部や頭頂部の毛の細胞にあるアンドロゲンレセプターに結合することで、毛の細胞の増殖が抑えられてしまい最終的に薄毛や脱毛を引き起こすことが知られています。

AGA遺伝子検査は、このアンドロゲンレセプターの遺伝子を調べ、アンドロゲンレセプターとDHTの結合のしやすさを知ることでAGAを発症しやすいかどうかを明らかにします。

AGA遺伝子検査でなにがわかる?

次に、遺伝子検査を詳しく知るために、AGAから少し離れて生物学の基本的な話をしようと思います。

遺伝子とは人間の体を作るタンパク質の設計図のことで、人間には約3万の遺伝子が存在しているといわれています。遺伝子にはアデニン(A)・チミン(T)・シトシン(C)・グアニン(G)の4つのデオキシリボ核酸(Deoxyribonucleic acid:DNA)が一定の規則に従って並び、暗号のように遺伝情報が存在しています。このDNAの配列が人それぞれ違っているので一人ひとりの個性が生まれるわけですが、前に説明したアンドロゲンレセプターがDHTとどのくらい結合しやすいかも、遺伝子のDNA配列を調べることによって予想することができます。アンドロゲンレセプターとDHTが結合しやすいDNA配列を持っていると、「AGAになりやすい」と判断されることになります。

AGA遺伝子検査でAGAのなりやすさを調べることによって、早い段階で生活習慣の改善などAGAの予防対策を講じることができるようになったり、一人ひとりに合わせた治療方針を選択することができるようになったりします。

AGA遺伝子検査の限界

AGA遺伝子検査は、あくまでもAGAのなりやすさを予測する検査で、AGAを発症するかどうかを確実に知ることができる検査ではありません。AGAの発症には、遺伝子以外にも男性ホルモンのバランス、食生活や生活習慣、ストレスなどの環境要因も関わってきます。発症を予防するためには、遺伝子検査以外にも環境要因を改善させることが大切です。

AGA遺伝子検査の方法

AGA遺伝子検査を行う方法は、主に、クリニックで行うか、検査キットを購入して行うかの2つに分かれます。

クリニックで検査を受ける場合

クリニックで遺伝子検査を受ける場合、多くは血液を採取して、血液に含まれる細胞成分からDNAを抽出し遺伝子検査を行います。クリニックによっては口の粘膜などから細胞を採取することもあります。

自分自身で行う検査キットと違い、サンプルの採取に信頼性がある点や医師による毛髪や頭皮の診察、結果についてのカウンセリングが受けられるため、AGAについての悩みを相談できることも大きなメリットです。

AGA遺伝子検査キットを購入して検査を受ける場合

検査キットを購入して遺伝子検査を行う場合は、頬の粘膜や髪の毛に含まれる細胞成分からDNAを抽出して遺伝子検査を行います。検査キットの購入後、自分で頬の粘膜などを採取し、サービスを提供している会社に郵便などで送付します。

クリニックに行かずとも自宅で気軽に検査ができるのがメリットですが、キットの提供元の信頼性が保証できない点や、医師の診察やカウンセリングが受けられないため、自分で検査の結果を解釈しなければならない点がデメリットとなります。 

AGA遺伝子検査にかかる期間と費用

次にAGA遺伝子検査を行ってから結果が出るまでの期間や費用について解説します。

AGA遺伝子検査の結果はどれくらいでわかる?

クリニックで行った場合、AGA遺伝子検査の結果は2〜4週間程度でわかることが多いです。診察の予約を取る必要があるので、結果を知るまでの期間は少し前後することもあるでしょう。

検査キットで行う場合も結果は2~4週間程度でわかります。結果は郵送やメールで返送されます。

AGA遺伝子検査の費用はどれくらい?

クリニックで行った場合、費用は15,000円から30,000円のところが多いようです。検査キットの費用より若干高くなりますが、医師から結果の説明を受けることができます。

検査キットの費用は10,000円から20,000円前後とクリニックよりやや安い傾向がありますが、自分で結果を判断しなければならないといったデメリットもあります。

AGA遺伝子検査を受ける際のポイント

最後にAGA遺伝子検査を受ける際に注意しておきたいことをまとめます。

AGA遺伝子検査の結果が出たあとの対応が大切

AGA遺伝子検査は、ただ検査を行って結果を知るだけではなく、結果をAGAの予防や治療に生かしていくことが重要です。そのためには、クリニックで検査を受けて、医師から結果の説明を聞き、疑問に思ったことをしっかり相談する、といった流れがスムーズであり、おすすめです。

AGA遺伝子検査以外の検査も受ける

AGAの予防や治療に関しては、AGA遺伝子検査だけがすべてではありません。先述の通り、遺伝子による影響だけでなく食習慣、生活習慣やストレスなど多くの要素が組み合わさってAGAは発症します。そのため、遺伝子検査以外にも医師による毛髪や頭皮の診察を行い現在の頭皮の状況を把握する必要があります。また、血液検査で肝臓の機能を調べて、AGAの治療薬が使える体調であるかどうかを調べたりすることもあります。

AGA遺伝子検査を生かして正しいAGAの予防・治療を

AGAの遺伝子検査は、AGAの発症に関わるアンドロゲンレセプターの遺伝子を調べることで、AGAのなりやすさを判断することができる重要な検査です。クリニックや市販の検査キットで行うことができますが、AGAの発症には多くの要素が組み合わさっており、遺伝子検査を行うだけでAGAが発症するかどうかすべてがわかるわけではありません。遺伝子検査の結果をしっかりと解釈し、診察やその他の検査の結果などを総合的に判断して、その後のAGAの予防や治療に生かす必要があります。

そのような流れを考えると、クリニックで遺伝子検査を行い、医師のカウンセリングや診察を受けて予防や治療につなげていくことをおすすめします。「クリニックを受診するのは人目が気になる」という人は、オンラインで診療が可能なオンラインクリニックもあるので、受診を検討してみてはいかがでしょうか。

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