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ダイエットサプリとは? 漢方との違いやメリット・デメリットを医師が解説

2023/11/13
監修:三上 修

 

ダイエット効果が期待できるとして、ダイエットサプリに近年注目が集まっています。
しかし、具体的にどんな効果が期待できる成分が含まれており、医薬品や漢方薬と比べてどのようなメリットやデメリットがあるのかは、あまり知られていないのではないでしょうか。

この記事では、ダイエットサプリに含まれる成分や、メリット・デメリット、選び方のポイントなどについて具体的に解説します。

ダイエットサプリとは?

ダイエットサプリは、食事や運動と組み合わせて摂取することで、体重管理や減量をサポートする健康食品です。
ダイエットサプリは、色々な形態で市販されており、カプセル、錠剤、粉末、液体、ソフトジェルなどがあります。

ダイエットサプリには主にビタミン、ミネラル、食物繊維、アミノ酸、カフェインや緑茶エキスなどの植物由来成分が含まれており、減量をサポートする効果が期待できます。

ダイエットサプリで期待できる効果

ダイエットサプリで期待できる効果は複数あり、それぞれが減量に良い影響を及ぼすと考えられています。
ここでは主に期待できる効果を具体的に見ていきます。


食欲抑制
ガルシニアという植物の実に含まれるハイドロキシクエン酸(HCA)には、空腹感や食欲を抑える効果があります。
HCAは、肝臓でのグリコーゲンの合成を促進することで、血糖値を一定に保ちやすくし、空腹感が抑制されて食事摂取量を減少させることが期待できます。

代謝促進
カフェインやL-カルニチンなどの一部のアミノ酸、コエンザイムQ10といった補酵素は、基礎代謝率を上昇させ、脂肪燃焼を増加させる働きがあります。
これにより、エネルギーの消費を増やし、体脂肪を減少させる効果が期待できます。

栄養補給
ダイエット中は、一部の栄養素が不足する可能性があります。
ビタミンやミネラルを含むサプリメントを摂取することで、栄養バランスを保つことができます。

腸内環境改善
腸内環境を改善し、便通を良くすることも、ダイエットサプリで期待できる効果の一つです。
善玉菌の増殖を助けるオリゴ糖などのプレバイオティクス、ビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌を直接摂取するプロバイオティクスなどがあります。

漢方薬を使用したダイエットとの違い

漢方薬は、生薬(しょうやく)と呼ばれる植物の葉、茎、根などや、鉱物、動物を加工した天然の成分を複数種類組み合わせて作られた医薬品で、含まれている成分がダイエットサプリと大きく異なります。
具体的には防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)や加味帰脾湯(かみきひとう)といった漢方薬がダイエットに効果があると考えられています。

ただ、漢方薬は中国の伝統的な中医学に基づき、体調不良や他の症状を改善させることが主な目的です。
ダイエットを目的として作られているわけではないため、期待される効果が見られないこともあります。

ダイエットサプリのメリット・デメリット

ダイエットサプリは、処方あるいは市販されている医薬品と比較してメリットやデメリットがあります。

ダイエットサプリのメリット

ダイエットサプリは薬局やドラッグストアで市販されているため、処方箋が不要で、比較的簡単に入手することができます。
また、市販されている医薬品よりも比較的安価です。

ダイエットサプリは主に植物由来の成分やアミノ酸、ビタミン、ミネラルといった栄養素で構成されています。
副作用が医薬品と比較して少ない点も、ダイエットサプリのメリットの一つといえるでしょう。

ダイエットサプリのデメリット

先述の通り、ダイエットサプリは薬局やドラッグストアで入手できる手軽さがある一方、その効果は医学的・科学的に証明されていない部分があります。
個人差も大きいため、ただ単に摂取するだけで期待通りの効果が得られないこともあります。
そのため、ダイエットサプリの摂取は、食事制限や運動習慣と並行して行う必要があります。

ダイエットサプリの副作用は一般的に少ないと考えられていますが、医学的に検証されているわけではありません。
稀に重大な副作用を起こしたり、他の薬物やサプリメントと相互作用を引き起こし、健康に影響を及ぼすことがあるので注意が必要です。

ダイエットサプリを選ぶ際のポイント

ダイエットサプリには多くの種類があるため、どれを選べばよいか迷う方も多いと思います。
ここでは、ダイエットサプリを選ぶ基準をいくつか紹介します。

ポイント①:目的に合った商品を選ぶ

ダイエットサプリは先述の通り、効果の異なるいくつかの成分で構成されています。
それぞれのライフスタイルやダイエットの方針に合わせて、目的とする成分が含まれているダイエットサプリを選ぶことが大切です。

  • 食べ過ぎてしまう場合:食欲抑制(ハイドロキシクエン酸など)
  • 運動を組み合わせたダイエットをしている場合:代謝促進(L-カルニチンなど)
  • 便秘がちで排便に問題がある場合:腸内環境改善(オリゴ糖、ビフィズス菌など)

ポイント②:保健機能食品の表示があるものを選ぶ

保健機能食品とは、国が安全性や有効性などを考慮して設定した基準を満たしている食品のことです。
「特定健康用食品(トクホ)」「栄養機能食品」「機能性表示食品」の3種類があります。

「特定健康用食品」は、科学的根拠に基づき有効性や安全性が認められた成分が配合されており、消費者庁の許可を受けた食品のことです。

「機能性表示食品」とは、国の定めるルールに基づいて、安全性の確保を前提とし、事業者の責任において科学的根拠に基づいた機能性を表示した食品のことです。

「栄養機能食品」は、科学的根拠が十分にある栄養機能(ビタミン等)を補給することを目的とした食品のことです。

ダイエットサプリを選ぶときはこれらの表示があるものを選ぶのがよいでしょう。

ポイント③:続けやすさで選ぶ

ダイエットサプリは服用してすぐに効果が出るわけではなく、効果が出るまで数カ月服用することが必要です。

そのため、長期間続けることのできる価格かどうか、飲みやすいサプリメントの形態か(錠剤、カプセル、液状など)、味がニオイが好みかどうか、などもダイエットサプリを選ぶ上で重要な要素です。

様々な効果で減量をサポートするダイエットサプリ

ダイエットサプリは、植物由来の成分やアミノ酸、ビタミン、ミネラルなどを含んでおり、食欲を抑制したり、脂肪の代謝を助けたり、腸内環境を改善させたりすることでダイエット効果が期待できます。

医薬品と比べ、入手しやすく手軽に使用できる反面、サプリ単独では効果が安定しないなどのデメリットがあります。
自分自身に合ったサプリメントを選び、食習慣の改善や運動習慣と並行して摂取することで、ダイエットに生かしていきましょう。

記事中で解説した漢方薬については、こちらの記事に詳しくまとめられています。
【医師監修】漢方ダイエットのメカニズムと適した薬の種類

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