亜鉛がAGAに与える影響とは? 効果的な摂取方法も紹介
亜鉛は、育毛サポートを目的としたサプリメントによく配合されるミネラルです。「薄毛に効果があるのか」「いつ飲めばよいのか」と疑問に思う方もいるのではないでしょうか。
亜鉛は体内の酵素活性を支える重要なミネラルです。不足すると、髪の健康にも影響を与える可能性があります。ただし、男性ホルモンの影響を受ける男性型脱毛症(AGA)の場合は、亜鉛を補うだけで改善が期待できるわけではありません。また、亜鉛の過剰摂取は体調不良を招くケースもあるため、摂取量には注意が必要です。
この記事では、亜鉛と薄毛の関係や、サプリの摂取量・飲むタイミング、注意点について解説します。
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亜鉛は薄毛や抜け毛に効果がある?

亜鉛は、人間の生命活動に必要不可欠な必須ミネラルのひとつです。亜鉛が不足すると脱毛をはじめ、さまざまな症状があらわれます。このパートでは、亜鉛の基本的な役割に加え、毛髪の成長に必要な理由や、不足した場合にあらわれる症状を紹介します。
基本的な役割
亜鉛(Zn)は、人が健康を維持するために欠かせない栄養素です。300種類以上の酵素の活性化に必要な成分であり、細胞分裂やDNAの合成、タンパク質合成など、重要な役割を担っています。
また、亜鉛の生理作用は複数認められており、皮膚の代謝や生殖機能・骨格の発育・味覚の維持、精神や行動への影響、免疫機能、小児では身長の伸びに関与しています。体重70kgの成人には1.5〜3gの亜鉛が体内に存在し、分布割合は筋肉(60%)、骨(20~30%)、皮膚・毛髪(8%)、肝臓(4〜6%)、消化管・膵臓(2.8%)です。
毛髪の成長に亜鉛が必要な理由
亜鉛不足の臨床症状の一つに脱毛があり、この場合亜鉛を補うと脱毛は改善するとされています。つまり亜鉛が、髪の毛の成長に不可欠な栄養素であることを示しているのです。
毛髪の80〜90%はケラチンと呼ばれるタンパク質で構成されており、タンパク質の合成に必要な亜鉛が不足すると、脱毛が起こると考えられます。そのため、健康な髪の毛を維持するためには、亜鉛を含め栄養バランスの良い食事を心がけることが大切です。
亜鉛不足による影響とそのサイン
亜鉛が不足すると、さまざまな体調不良があらわれます。具体的には、脱毛や口内炎、食欲不振、体重減少、創傷治癒の遅延、情緒不安定、易感染性、味覚障害、貧血などです。脱毛に関しては頭部全体に広がります。眉毛なども抜けて、全身の体毛が減少することがあります。
亜鉛不足による薄毛とAGAの違い

脱毛の原因が亜鉛不足である場合は、不足している分を補うことで改善が期待できます。しかし、AGAであれば男性ホルモンが原因とされているため、亜鉛を補充しても改善は見込めません。
血清亜鉛の基準値は80〜130μg/dLであり、60〜80μg/dLの場合は潜在性亜鉛欠乏症、60μg/dL未満は亜鉛欠乏症とされています。そのため、亜鉛の血中濃度を確認することで、亜鉛不足による脱毛かAGAかの判断材料となります。ただし、確定診断のためには、医師の診察が必要です。
亜鉛は、髪の毛をつくる過程に関わる重要なミネラルです。特に、食生活の偏りなどで亜鉛が不足している場合は、補うことで抜け毛の改善につながる可能性があります。
ただし、亜鉛だけでAGAが改善するわけではなく、あくまでAGA治療を補助する位置づけです。フィナステリドやミノキシジルなどの治療を継続しながら、不足しやすい栄養素を補う目的で取り入れるのがおすすめです。
亜鉛サプリを飲んでも薄毛に効果を感じない理由
亜鉛は「多く摂れば、その分だけ発毛効果が高まる」という成分ではありません。必要以上にサプリを摂取しても、薄毛の改善につながるとは限りません。特に、生え際や頭頂部を中心に薄毛が進行している場合は、AGAなど別の原因が関係している可能性も考えられます。
「サプリを飲んでいるのに変化がない」「薄毛が進行している気がする」と感じる場合は、自己判断でサプリを続けるのではなく、必要に応じた医療機関への相談も検討しましょう。
亜鉛の効果的な摂取方法
亜鉛不足と気づいたときには、どのように亜鉛を補充すればよいのでしょうか。このパートでは、亜鉛を豊富に含む食品や、成人男性における亜鉛の推奨摂取量、効果的な摂取タイミングについて紹介します。
亜鉛が多く含まれる食品
亜鉛を多く含む食品は、魚介類や肉類、藻類、野菜類、豆類などです。特に牡蠣(養殖/生)には豊富に亜鉛が含まれています。
その他代表的な食品は以下の通りです。

成人男性の一日の推奨摂取量
成人男性(18~74歳)の亜鉛の推奨摂取量は、11mgとされています(75歳以上は10mg)。亜鉛が不足している方は、1日の推奨摂取量を意識して食事を摂りましょう。

亜鉛サプリはいつ飲む?摂取するタイミングの考え方
推奨摂取量の亜鉛を食事で摂ることが難しい方は、サプリを活用しましょう。
亜鉛は、食事に含まれる成分によって吸収に影響を受けることがあります。ただし、サプリの成分や食事内容によっても異なるため、摂取する時間帯に一律の決まりがあるわけではありません。まずは製品に記載された摂取目安量や注意事項に従いましょう。
亜鉛の過剰摂取に注意
日本人成人の亜鉛の耐容上限量は、男性で1日40~45mgとされています。過剰に摂取すると、吐き気や嘔吐、食欲不振、胃痙攣、下痢、頭痛などの症状があらわれます。
また、長期的に亜鉛を過剰摂取すると、免疫力の低下や善玉コレステロールと呼ばれるHDLの減少などの問題が生じる可能性があるとされています。
亜鉛と薄毛に関するよくある質問
最後のパートでは、亜鉛に関するよくある質問を紹介します。
Q.亜鉛の吸収を助ける食品は?

A.亜鉛の吸収を促進するものは、肉類や魚類に多く含まれる動物性タンパク質、クエン酸、ビタミンCなどとされています。クエン酸はレモン果汁や梅干し、ビタミンCはキウイフルーツやレモンなどの果物、ピーマン、ブロッコリーなどの野菜に豊富に含まれています。
たとえば亜鉛含有量トップクラスである牡蠣を食べるときは、クエン酸とビタミンCの宝庫であるレモンをたっぷり絞って、効率的に亜鉛を摂取しましょう。
Q.亜鉛の吸収を阻害するものは?
A.穀類や豆類に多く含まれるフィチン酸を過剰に摂取すると、亜鉛の吸収を阻害します。また、カルシウムや乳製品、食物繊維、タンニンを含むコーヒー、オレンジジュース、アルコールなども亜鉛の吸収を阻害する要因となるため、摂りすぎないよう注意が必要です。
Q.AGA治療薬と一緒に飲んでもいいの?
A.一緒に飲んでも問題ありません。
亜鉛不足は脱毛の原因ともなります。また、毛髪の成分であるケラチンの合成に必要です。 フィナステリドやデュタステリドの添付文書には亜鉛との併用注意に関する記載はないですが、過剰摂取には注意しましょう。
Q.亜鉛サプリを飲んでも薄毛に効果を感じないのはなぜですか?
A.薄毛の原因が亜鉛不足ではなく、AGAなど別の要因が関係している可能性があります。亜鉛は不足を補う栄養素であり、摂取量を増やしても発毛効果が高まるとは限りません。
Q.亜鉛50mgを毎日飲むのは摂りすぎですか?
A.自己判断で長期間続けることは避けたほうがよいでしょう。亜鉛50mgは、低亜鉛血症の治療に用いられる医療用医薬品にも設定されている量です。医療用医薬品では、血清亜鉛濃度や患者さんの状態を確認しながら用量が調整されます。
過剰摂取によって、吐き気や下痢などが生じることもあります。50mgを含むサプリを継続して摂取する場合は、医師や薬剤師に相談しましょう。
Q.亜鉛20mgのサプリは飲んでも大丈夫ですか?
A.亜鉛20mgを含む市販サプリもありますが、必要な量は食事内容や他のサプリの利用状況によって異なります。複数の製品を併用すると、知らないうちに摂取量が増えることもあるため、長期間続ける場合は1日当たりの総摂取量を確認してください。
Q.亜鉛サプリは何ヶ月続ければよいですか?
A.髪の毛には毛周期があるため、短期間では変化を感じにくく、数ヶ月単位で経過をみることがあります。ただし、サプリを飲み続けても薄毛の改善を感じない場合は、AGAなど別の原因が関係している可能性があります。サプリの継続だけで様子をみず、医療機関への相談も検討しましょう。
サプリを飲んでも薄毛が改善しない場合は医療機関へ

亜鉛は毛髪の健康維持に必要な栄養素ですが、抜け毛や薄毛の原因は亜鉛不足だけではありません。特に、生え際や頭頂部を中心に薄毛が進行している場合は、AGAが関係している可能性があります。
「サプリを試しても変化を感じない」「薄毛が進んでいる気がする」と感じる場合は、自己判断を続けず、医療機関を受診して原因に合った治療を受けることが大切です。通院が難しい場合は、オンライン診療を利用する方法もあります。まずは医師に相談し、自分に合った治療法を検討してみましょう。
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