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ピルを活用して快適な毎日へ! 効果や利用方法をご紹介します

2022/04/11
監修:三上 修

 

ピルは高い避妊効果のみならず、生理のコントロールや、さまざまな病気の予防や改善効果が期待できる薬です。

しかし、ピルの服用に対して不安をお持ちの方は多いのではないかと思います。ピルを飲むとがんになる、太る、不妊になるといったうわさを聞いたことがあるかもしれませんが、どれも科学的な根拠はありません。

ピルで排卵を抑え、生理を軽くすることが、卵巣や子宮をいたわることにつながります。ぜひピルを活用して、生理に振り回されない快適な毎日を送り、計画的な妊娠・出産を実現していきましょう。

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ピルとは?

ピルは女性が飲む避妊薬(経口避妊薬)で、世界中で1億人以上の人に利用されている薬です。

卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)の2つを主成分としており、含有されるホルモン量によって、高用量ピル、中用量ピル、低用量ピル、ミニピルに分かれています。

ピルの効果

ピルは、避妊効果はもちろんのこと、病気の予防や改善効果、美肌効果や更年期症状の予防など、女性の悩みを改善するような多くの効果が実証されています。具体的には下記になります。

避妊効果

ピルを服用することで、排卵、受精、着床の3つのステップにおいて妊娠を防ぐ作用が起こり、避妊効果が得られます。

・排卵:ピルの服用によって妊娠中と似た状態になり、排卵が起きにくくなります。

・受精:子宮入口の粘膜が濃くなり、精子の侵入を防ぎます。

・着床:子宮内膜がじゅうぶんに厚くならず、受精卵が着床しづらい状態になります。

その他の効果

その他、肌トラブルの改善や病気予防など、多くの症状に効果があります。

・ホルモンバランスの異常による肌荒れ(ニキビなど)や多毛の改善

・子宮内膜症の予防や治療

・卵巣がん、卵巣のう腫の予防

・子宮体がんの予防

・更年期症状の予防

ピルの種類

ピルには、高用量ピル、中用量ピル、低用量ピル、ミニピルの4種類があります。しかし、高用量ピルは副作用のリスクから、現在ではほとんど処方されることがありません。そのため一般的には、中用量ピル、低用量ピル、ミニピルが処方されます。

中用量ピル:アフターピル(緊急避妊薬)

アフターピルについて

ホルモン配合量の多い中用量ピルは、排卵や着床を阻害する作用があり、緊急避妊薬として利用されています。妊娠したくないのに、避妊の失敗したり、無防備なセックスをしたり、低用量ピルを飲み忘れたときなどに用いられるピルです。

アフターピルの飲み方

24時間以内の服用で95%、72時間以内の服用で85%の避妊効果があります。飲むのが早ければ早いほど、避妊効果は高いといわれています。

アフターピルの副作用

吐き気、嘔吐、頭痛

低用量ピル

低用量ピルについて

一般的に知られているのが低用量ピル。避妊効果の他、生理痛・PMS(月経前症候群)の軽減、月経量の減少、月経移動(整理日をずらす)、生理不順の改善、肌荒れ(ニキビなど)の改善、子宮内膜症の改善、排卵痛の改善、卵巣がんや子宮頸がんの発症リスク低下など、多くの効果が見込まれます。また、服用をやめると排卵が回復します。

低用量ピルの飲み方

1日1回1錠を服用。時間はいつでもかまいません。

低用量ピルの副作用

吐き気、頭痛、だるさ、乳房の張り、不正出血

ミニピル

ミニピルについて

卵胞ホルモン(エストロゲン)を含まない、黄体ホルモン(プロゲステロン)のみの単独ホルモン剤です。黄体ホルモンが含まれないため、血栓症のリスクがほとんどありません。

ミニピルの飲み方

毎日同じ時間に服用する必要があります。

ミニピルの副作用

飲み始めに不正出血が起こる可能性があります。

ピルを服用できない方

以下のような方はピルを服用することはできません。

・重度の肥満

・乳がんの既往歴のある方やエストロゲン産生腫瘍の既往歴のある方

・子宮体がんの既往歴のある方

・ヘビースモーカーの方(35才以上は1日15以上、34才未満は1日20本以上)

・血栓症の既往歴のある方

・重度高血圧(上が140以上、下が90以上)

・心筋梗塞、腎疾患、心疾患などの既往歴のある方

・40才以上の初投与

・妊娠中の方

・授乳開始から6か月未満の方

目的や体質に合ったピルを利用しよう

ピルは種類によって、特性や使用の用途が異なります。それぞれのピルの違いや、特徴、服用方法を理解し、目的やライフスタイルに合った処方を受けましょう。

価格

各お薬代の詳細は、サービスサイトからご確認ください。
低用量・超低用量ピルの料金についてはこちら

※当院で取り扱っているピルは公的医療保険が適用されない自由診療です。

参考

・北村邦夫「ピル」、集英社新書、2002年、203頁
・佐藤力「女性のためのピルの本」、幻冬舎メディアコンサルティング、2019年、93頁
・黒住沙織、佐田節子、日経ヘルス(編集)「わたしのカラダは、私が守る 女性ホルモンの教科書」、日経BP社、2016年、231頁
新宿駅前婦人科クリニック (参照2022.3.23)
的野ウィメンズクリニック (参照2022.3.23)
玉川レディースクリニック(参照2022.3.30)
内出産婦人科(参照2022.3.30)
ユイ・レディースクリニック(参照2022.3.30)
つのだレディースクリニック(参照2022.3.30)

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