アフターピルとは?種類や効果、副作用、注意点について解説
ピルにはいろんな種類があり、目的によって服用すべきピルが異なります。今回はアフターピルについて、利用場面や効果、副作用などについて解説します。
アフターピルの使用場面
避妊用ピルの飲み忘れやコンドームの破れなど、避妊に失敗するケースがあります。またレイプは見知らぬ相手に限らず、交際相手や顔見知り相手でも起こり得ます。このような緊急を要する妊娠回避を目的としてアフターピルが服用されます。
またアフターピルは医薬品になるので、医師の処方箋が必要ですが、妊娠回避のために、一定時間内に服用しなければならないため、スピーディにお薬の入手が求められます。
アフターピルの効果
アフターピルの主な作用は、排卵の抑制や遅延、受精の阻止、受精卵の着床を阻害することです。アフターピルの種類によって効果や有効時間、金額などが異なります。
ノルレボやレボノルゲストレルを使った場合の妊娠率は2〜3%、エラは妊娠率がおよそ1.5%です。ノルレボやレボノルゲストレルは72時間、エラは120時間以降の有効性は低くなるので注意が必要です。※1
アフターピルの副作用
レボノルゲストレル単剤の承認後に行われた使用成績調査では、総症例 578 例のうち 46 例(7.96%)に副作用がみられています。主な副作用は悪心 (2.25%)、下腹部痛 (0.69%)等の胃腸障害 (3.98%)、傾眠(1.04%)、頭痛 (1.38%)等の神経系障害 (2.60%)、不正子宮出血 (1.21%)等の生殖系および乳房障害 (2.08%)などです。※2
エラの副作用は、悪心や腹部不快感、嘔吐、頭痛、骨盤痛などで、ノルレボやその他のアフターピルとほとんど変わりません。従来用いられていたヤッペ法は悪心や嘔吐の副作用が多く、悪心(50.1%)や嘔吐(14.8%)がみられたという報告があります。※2
アフターピルの種類
ヤッペ法(商品名:フラバノール)
ヤッペ法はエストロゲンとプロゲステロンを主成分とした従来から使用されている緊急避妊法です。性交から72時間以内に2錠を2回服用します。ヤッペ法では、フラバノール(中用量ピル)が用いられています。
性交後24時間以内に服用すれば妊娠阻止率は57%といわれてますが、副作用として悪心・嘔吐などが強く出る傾向があります。※3
レボノルゲストレル法(商品名:ノルレボ/レボノルゲストレル)
レボノルゲストレルという黄体ホルモンを主成分とした緊急避妊薬で、日本では2011年から発売されるようになりました。
レボノルゲストレルの利点は、ヤッペ法が2錠ずつ2回服用しなければならないのに対し、1回1錠のみの服用で済み、ヤッペ法よりも効果安全性ともに高いことです。ただ、費用がヤッペ法よりも高く、1回1.5〜2万円、後発品(レボノルゲストレル)でも1万円前後です。
ウリプリスタール法(商品名:エラ/エラワン)
ウリプリスタール法は、ウリプリスタール酢酸エステルを有効成分としたアフターピル「エラ」を服用する方法です。
性交後、できるだけ早く服用することは他の緊急避妊法と同様です。エラは最長120時間以内に1錠服用すれば約85%以上の避妊効果が期待でき、約98%以上の確率で妊娠を回避できるとされています。レボノルゲストレル法の72時間以内の服用よりも有効時間が長いのが特徴。日本では未承認薬ですが、海外では使用されています。1錠で1.5万円程度です。
アフターピルの内服方法
エラ/エラワンは120時間以内に1錠、ノルレボ/レボノルゲストレルは72時間以内に1錠、ヤッペ法はプラノバールを72時間以内に2錠内服し12時間後に再度2錠を服用します。副作用の吐き気は軽食をとった後に服用すると、空腹時よりも吐き気が抑えられやすいです。制吐剤との併用も可能です。
所定の時間を過ぎた場合でも効果がなくなる訳ではありませんが、時間が経つほど避妊効果が低くなるおそれがあります。妊娠を望まない場合は、できるだけ早くアフターピルを飲むことが好ましいと言われています。女性ホルモン剤に対する過敏症がある人や、重篤な肝障害・妊娠中の人は服用できません。肝障害や心疾患・腎疾患その他の既往歴がある人は医師に伝えてください。
アフターピルの注意点
抗けいれん薬やHIVプロテアーゼ阻害剤、非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤、セイヨウオトギリソウ含有食品は、アフターピルの効果を減弱させる可能性があります。
アフターピル服用後でも、生理が予定より7日以上遅れるか通常よりも軽い場合には、妊娠検査を受けることをおすすめします。またアフターピルは排卵を遅らせる作用があるので、服用後の性交を避けるか、効果の高い避妊法を使用する必要があります。低用量ピルを飲み忘れた場合には、アフターピルの服用12時間以内に低用量ピルの服用を開始することが推奨されています。※2
アフターピルの入手方法
アフターピルは市販されておらず医師の診療を受ける必要があります。病院での診療以外にも、オンライン診療で処方してもらう方法もあります。
インターネットで検索すると、個人輸入したアフターピルが通販で売られていることがありますが、お薬の出どころがわからず、書かれている通りの成分が入っているか疑わしいです。不適切なお薬を安易に使うと健康を害する危険性があるため、医師による診療のもとアフターピルを入手するようにしてください。
まとめ
今回はどんな時にアフターピルを使うか、効果・副作用、アフターピルの種類、服用の方法や注意点などについて解説しました。望まない妊娠を回避するには、できるかぎり早くアフターピルを服用することが必要です。
病院で診療を受けにくい理由がある場合、オンライン診療という選択肢もあります。DMMオンラインクリニックの提携先医療機関でも、アフターピルが必要な方への診療を行っています。迅速に対応ができるので、ぜひご利用ください。
出典
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