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コラムカテゴリ不眠症・睡眠障害

クービビックの効果と副作用|翌朝のだるさ・デエビゴとの違いを解説

公開日:2026/07/31
監修:辛島 史憲

クービビックは、覚醒を促すオレキシンの働きを抑える不眠症治療薬です。寝つきが悪い、夜中に目が覚めるなどの症状に対して処方されます。

本記事では、クービビックに期待される効果や副作用、服用時の注意点を解説します。デエビゴなど他の睡眠薬との違いや、効かない・合わないと感じた際の相談目安も紹介します。

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クービビックとは?オレキシンの働きを抑える不眠症治療薬


クービビック(一般名:ダリドレキサント)は、2024年に国内で発売された比較的新しいオレキシン受容体拮抗薬(ORA)です。オレキシンは脳内で覚醒を維持する物質で、オレキシン受容体に結合して覚醒を保ちます。

クービビックは、オレキシン受容体であるOX1RとOX2Rへの結合を妨げ、覚醒を抑えて睡眠を促します。また、翌日の眠気が少ないことが臨床試験で示されています。

■オレキシン受容体拮抗薬(ORA)4剤の違いと薬物動態比較

薬剤名クービビック
デエビゴ
ボルズィベルソムラ
成分名ダリドレキサントレンボレキサントボルノレキサントスボレキサント
Tmax(時間)1.01.50.51.5
t1/2(時間)6.647.42.1310
作用時間の
目安
中程度
(入眠〜中途覚醒まで)
長い
(睡眠全体をカバー)
短い
(入眠中心)
中程度〜やや長い
(入眠+維持)
特徴翌朝の目覚めが良い睡眠維持改善に強み作用時間が短い自然な入眠と
睡眠維持のバランス
向いている
不眠症タイプ
・入眠困難
・中途覚醒
・翌朝の眠気を抑えたい
・入眠困難
・中途覚醒が強いタイプ
・睡眠維持重視
・入眠困難
・翌朝の眠気を抑えたい
・入眠困難
・中途覚醒
翌朝への影響残りにくいやや残りやすいほとんど残りにくいやや残ることがある
主な副作用傾眠、頭痛・頭部不快感、
倦怠感・疲労、悪夢 
など
傾眠、頭痛、倦怠感、
浮動性めまい、
睡眠時麻痺、
異常な夢、悪夢、悪心、
体重増加 など
傾眠、悪夢 など疲労、傾眠、頭痛、
浮動性めまい、
悪夢 など

各薬の効果や副作用については、以下の記事でも詳しく解説しています。

デエビゴの効果と副作用|何時間眠れる?翌日の眠気と効かない原因も解説

ボルズィはどんな睡眠薬?|効果・副作用とデエビゴとの違い、翌朝への影響を解説

ベルソムラの効果と副作用|作用時間・依存性・他の睡眠薬との違い

入眠困難や中途覚醒を改善する仕組み

クービビックなどのORAは、オレキシンによる覚醒状態を抑えて眠気を引き起こします。この眠気を引き起こすメカニズムにより、ORAではより自然な眠気を得やすいと考えられています。

また、ORAが効いている間は覚醒状態が抑えられているため、睡眠の途中で目が覚めにくくなるといわれています。

医師のワンポイント

クービビックは、翌朝への眠気の持ち越しや依存性のリスクが比較的低く、使いやすいことが特徴です。

従来の睡眠薬とは作用の仕方が異なるため、寝つきだけでなく、夜中に目が覚める回数や翌朝の眠気・すっきり感も含めて効果を評価することがポイントです。

クービビックはいつ効く?効果発現・持続時間の目安


続いて、クービビックの効果があらわれるまでの時間や効果の持続時間を見てみましょう。ほかのオレキシン受容体拮抗薬との違いも紹介します。

効き始めるまでの時間と睡眠への効果

一般的に、薬は体内の濃度が効果を発揮する水準に達すると、作用があらわれ始めます。クービビックは服用後およそ1時間で血中濃度が最も高くなります。ただし、血中濃度が最も高くなる時間と、実際に眠りにつくまでの時間は同じではありません。

国内の臨床試験では、クービビック50mgを4週間服用した群は、プラセボ群と比べて入眠までの時間が約11分短縮し、睡眠時間が約20分延長しました。いずれも統計学的に有意な差が認められています(p<0.001)。

臨床試験の数値だけを見ると、効果が物足りないように感じる方もいるかもしれません。しかし、睡眠薬の目的は、入眠までの時間や睡眠時間を単に延ばすことではなく、自然な睡眠に近づけることです。
必要な睡眠時間には個人差があるため、数値だけで判断するのではなく、「眠れない」というつらさがどの程度改善したかを確認することが重要です。

他のオレキシン受容体拮抗薬との違い

クービビック50mg、デエビゴ5mg・10mg、ベルソムラ20mg・15mgを間接的に比較した研究結果では、クービビック50mgは睡眠時間を長くする効果が最も高く、寝付くまでの時間はデエビゴ5mg・10mgに次いで2位でした。夜中に目が覚めてしまう中途覚醒の改善効果は、3剤とも変わりませんでした。

ただし、薬剤間の差が示された評価項目は一部に限られ、直接比較した試験ではないため、どの薬が最も優れているかは、この結果だけでは判断できません。薬を選ぶときは、自身の不眠のタイプや翌日への影響などを踏まえて医師と相談しましょう。

DMMオンラインクリニックで取り扱いのある睡眠薬

DMMオンラインクリニックと提携する医療機関では、不眠のタイプや体質に応じた治療が行われています。クービビックなどのオレキシン受容体拮抗薬を中心に、非ベンゾジアゼピン系睡眠薬や漢方薬も取り扱っており、症状や既往歴、生活状況を踏まえた上で、医師が薬剤の選択や用量を判断します。

    【取り扱い薬】

  • クービビック
  • デエビゴ
  • ボルズィ
  • ベルソムラ
  • エスゾピクロン(ルネスタジェネリック)
  • リスミー
  • ラメルテオン(ロゼレムジェネリック)
  • 加味帰脾湯(カミキヒトウ)
  • 酸棗仁湯(サンソウニントウ)
    【費用】

  • お薬代 125円から491円 (1回あたり。らくらく定期便1ヶ月の場合)
  • 配送料 550円
不眠症・睡眠障害はオンラインで相談
近隣に通いやすい医療機関がない、といった場合はオンライン診療をご提案します。生活習慣を見直し、症状にあわせたお薬を服用。自宅にいながら医師のサポートを受けられます。※医師の判断により処方できない場合があります。

クービビックの副作用・依存性


クービビックでは、眠気やめまいなどの副作用が報告されています。ここでは、主な副作用と依存性について解説します。

クービビックの主な副作用

クービビックでは、日中の強い眠気や、急に力が抜ける症状があらわれる場合があります。刺激がないと眠ってしまうほどの眠気、立っていられない、物を落とすなどの症状がある場合は、医師に相談してください。

国内の臨床試験では、傾眠(眠気)、頭痛・頭部不快感、倦怠感・疲労、悪夢などが副作用として報告されています。翌朝の眠気やだるさを含め、気になる症状が続く場合も医療機関へ相談しましょう。

クービビックに依存性はある?

臨床試験において、クービビックによる依存を示す明確な所見は確認されていません。

従来のベンゾジアゼピン系睡眠薬は、脳全体の興奮を抑えることで催眠効果を発揮しますが、同時に快感を生む部位にも作用することが分かっており、これが依存性の原因であると考えられています。

一方、クービビックなどのオレキシン受容体拮抗薬は目覚めを促すオレキシンの働きのみを抑えて自然な眠気を促すことから、依存が起こりにくいものとされています。ただし、服用量の変更や中止を検討する際は、必ず処方した医師へ相談してください。

クービビック服用時の注意点


クービビックの服用時には、飲酒・運転、食事のタイミング、併用薬にも注意が必要です。服用前に確認しておきましょう。

クービビックを服用できない人

以下に該当する方はクービビックを服用できません。

  • クービビックの成分に対して過敏症の既往歴がある方
  • 重度の肝機能障害がある方
  • クービビックと併用できない薬を服用している方(イトラコナゾール、クラリスロマイシン、ボリコナゾール、ポサコナゾール、リトナビル含有製剤、コビシスタット含有製剤、セリチニブ、エンシトレルビル フマル酸)

中等度の肝機能障害がある方は、慎重な服用判断が必要です。肝機能に問題がある方は、診察時に医師へ伝えてください。

※DMMオンラインクリニックの提携医療機関では、上記に加えて、18歳未満、75歳以上、妊娠中・妊活中・授乳中、透析中の方への処方はできかねます。抗うつ薬・抗不安薬・抗精神病薬・他の睡眠薬を服用中の方や、精神疾患・認知症で薬物療法を受けている方も、処方対象外となる場合があります。詳細は診察時にご確認ください。

服用前に医師へ伝えるべき病気や体調

持病や現在の体調によっては、クービビックを慎重に使用する必要があります。以下に該当する方は、診察時に申告してください。

  • ナルコレプシーまたはカタプレキシーと診断された方
  • 中等度及び重度の呼吸機能障害がある方
  • 閉塞性睡眠時無呼吸症候群または慢性閉塞性肺疾患の方
  • 脳に器質的な障害がある方
  • 中等度の肝機能障害がある方
  • 妊娠中・妊娠の可能性がある方
  • 授乳中の方

クービビックと併用できない薬

クービビックは主に肝臓のCYP3Aと呼ばれる酵素で代謝されます。以下の薬と併用すると、クービビックの血中濃度が上昇し、作用が強まるおそれがあるため、併用できません。

  • イトラコナゾール(イトリゾール)
  • クラリスロマイシン(クラリス、クラリシッド)
  • ボリコナゾール(ブイフェンド)
  • ポサコナゾール(ノクサフィル)
  • リトナビル含有製剤(カレトラ、ノービア、パキロビッド)
  • コビシスタット含有製剤(シムツーザ、ゲンボイヤ、プレジコビックス)
  • セリチニブ(ジカディア)
  • エンシトレルビル フマル酸(ゾコーバ)

服用中の薬が該当するか分からない場合は、お薬手帳など薬の名称が分かるものを予め確認し、診察時に伝えるようにしましょう。

飲酒・食事・運転に関する注意点

クービビックは、就寝直前に服用します。服用後に一時的に起きて仕事などで活動する予定がある日は、服用しないでください。

・飲酒
効果が強くなる可能性がありますので、お酒と一緒に飲まないようにしましょう。
・食事
食事の影響で、効果があらわれるのが遅くなったり、効果が弱くなったりする可能性があります。食事中や食直後には飲まないようにしましょう。
・運転
服用中は車の運転など、危険を伴う機械の作業はしないでください。
・服用量
自分の判断で薬の量を調整しないようにしましょう。
・併用薬
一緒に服用すると効果に影響する薬があります。他の薬を飲んでいる場合は、医師に相談するようにしてください。

クービビックが効かない・合わないと感じたときは


クービビックを服用しても眠れない、翌朝の眠気やだるさが続く場合は、服用方法や薬との相性を見直す必要があります。自己判断で服用量を変えたり、他の睡眠薬を併用したりせず、処方した医師へ相談してください。

クービビックの効き目を感じない場合

食事中や食直後に服用すると、薬の効き始めが遅れる場合があります。就寝直前に服用しているか、食事との間隔が空いているかを確認してください。

不眠症状の種類や、以前使用していた睡眠薬によっても、効き方の印象は異なります。診察時には、服用時刻、入眠までの時間、夜中に目が覚めた回数、翌朝の状態などを医師へ伝えましょう。

効き目が弱いと感じても、自己判断による増量は避けてください。医師が症状や副作用を確認し、用量の変更や別の睡眠薬への切り替えを検討します。

眠気やだるさなどが続く場合

クービビックの服用後に、翌朝の眠気やだるさ、めまいなどが続く場合は、薬が合っていない可能性があります。服用を続けるか、用量を変更するかは症状によって異なります。自己判断で中止せず、処方した医師へ相談してください。

クービビックについてよくある質問


クービビックについては、眠れる時間や翌朝のだるさ、飲酒・運転、デエビゴとの違いなど、服用前後に気になる点が多くあります。ここでは、よく寄せられる質問に回答します。

Q.クービビックは何時間眠れる薬ですか?

A.効き目には個人差があります。国内の臨床試験では、不眠症患者がクービビック50mgを4週間服用した際の主観的総睡眠時間は平均約6時間でした。

Q.クービビックを飲むとだるくなりますか?

A.クービビックは持ち越し効果が少なく、翌朝にだるさが残りにくい薬といわれています。ただし副作用として、傾眠、倦怠感・疲労、めまいなどが報告されています。翌朝以後まで眠気や注意力の低下が残る可能性もあるため、症状が続く際は医療機関へ相談してください。

Q.クービビック服用中にお酒は飲めますか?

A.服用中は飲酒を避けてください。アルコールとの併用により、眠気や注意力の低下などが強まるおそれがあります。飲酒の予定がある場合は、事前に医師に相談してください。

Q.クービビック服用中に車を運転してもいいですか?

A.服用中は車を運転しないでください。翌朝以後も眠気、注意力・集中力、反射運動能力の低下が残る可能性があります。危険を伴う機械の操作も避けてください。

Q.従来の睡眠薬と比較して、クービビックが効かないと感じるのはなぜですか?

A.クービビックを含むオレキシン受容体拮抗薬(ORA)は、自然な眠りを促す睡眠薬です。従来のベンゾジアゼピン系睡眠薬は脳全体の活動を抑制して睡眠を促すタイプの薬のため、作用メカニズムの違いから「ORAは効かない」と感じることがあるかもしれません。

また、食事中や食直後に服用すると、効き始めが遅れる可能性もあります。就寝直前に服用しているか、食事との間隔が空いているか確認しましょう。

Q.クービビックはデエビゴと何が違いますか?

A.どちらもオレキシン受容体拮抗薬ですが、有効成分や用量、薬が体内から減少する時間が異なります。いずれも寝つきの悪さや夜中に目が覚める症状に用いられますが、クービビックは比較的体内から速く減少するため、翌朝への眠気の持ち越しをできるだけ抑えたい場合の選択肢となります。ただし、症状や併用薬、翌朝の状態を踏まえて医師が適した薬を判断します。

クービビックの効果と副作用を理解して服用を


クービビックは不眠症治療に使われるオレキシン受容体拮抗薬(ORA)の1つです。個人差がありますが、効果があらわれるのが比較的早く、翌朝への影響が少ないことから、次の日の活動に影響を及ぼしたくない方に向いています。

服用量を変えたい、他の睡眠薬を併用したい、眠気やだるさが続く、十分に眠れないなどの悩みは、医師へ相談しましょう。DMMオンラインクリニックでは、不眠症の相談をオンライン診療で受け付けています。通院が難しい方や、まず話を聞いてみたい方もお気軽にご相談ください。

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出典

Kishi T, Ikuta T, Citrome L, Sakuma K, Hatano M, Hamanaka S, Nishii Y, Iwata N. Comparative efficacy and safety of daridorexant, lemborexant, and suvorexant for insomnia: a systematic review and network meta-analysis. Transl Psychiatry. 2025 Jun 24;15(1):211. doi: 10.1038/s41398-025-03439-8. PMID: 40555730; PMCID: PMC12187915.
又吉宏紀,普天間国博,高江洲義和.オレキシン受容体拮抗薬の現況と展望.睡眠医療ネクサス.2025;1(3):109‑114.
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