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五苓散は二日酔いに効く?|飲むタイミングと予防の使い分け・市販との違いを解説

2025/12/15
監修:辛島 史憲

お酒を飲んだ翌日に「頭が痛い」「体がだるい」「吐き気がする」などの症状に悩んだ経験はありませんか?そんな「二日酔い」の症状に対して注目されているのが、漢方薬の五苓散(ごれいさん)です。五苓散は体の水分バランスを整える働きがあり、むくみや頭痛、吐き気などの症状に使われます。この記事では、五苓散が二日酔いに効く理由や飲むタイミング、医療用と市販薬の違いなどについて解説します。

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五苓散とは?|二日酔いに効く理由

五苓散は、体内の「水」のバランスを整える漢方薬です。二日酔い症状に用いられる理由を詳しく見ていきましょう。

五苓散の構成生薬|「水毒」と水分代謝

五苓散は、タクシャ・ソウジュツ・チョレイ・ブクリョウ・ケイヒの5つの生薬から構成されています。漢方では、人の体を構成するのは「気」「血」「水」の3要素である、という考え方があります。「水」はリンパ液や鼻水、尿など血液以外の水分を指します。この水がうまく巡らず、余分な水が体内に滞った状態を「水毒(すいどく)」と呼びます。五苓散は「水」のバランスを整え、むくみや頭痛、吐き気などの不調を和らげるとされています。

二日酔いの症状(頭痛・吐き気・だるさ)との関係

二日酔いのメカニズムは、実は完全には解明されていません。アセトアルデヒドの影響や、ホルモン分泌の変化による脱水、低血糖、代謝性アシドーシス(体の酸性・アルカリ性のバランスが酸性に傾くこと)などの要因が組み合わさっていると考えられています。五苓散は、こうした要因に関わる不快な症状の緩和に用いられています。

利水作用・電解質バランスを整える仕組み

五苓散の特徴は「利水作用」です。利水作用とは、体の余分な水分を排出し、必要なところへ水分を行き渡らせる働きを指します。水分代謝の滞りによって生じる頭痛や倦怠感、むくみに働きかけるとされています。

また、体内の水分の通り道となる「アクアポリン」と呼ばれる水チャネルタンパク質との関連も研究されています。あくまでマウスを使った研究結果ですが、五苓散がアクアポリンの働きを抑える可能性が示されており、これが利水作用(尿量の増加)に関わっていると考えられています。

二日酔いの「治療」と「予防」どちらにも使える

五苓散は、二日酔いで生じる頭痛や吐き気、体の重さを和らげる目的で用いられます。さらに、事前に飲んでおくと翌日のつらさを抑えることにつながる場合があります。ここでは、服用のタイミングごとの特徴を整理します。

飲酒前:予防的に使う場合の目安

五苓散の一般的な服用タイミングは「食前または食間」です。飲み会やイベントの前に服用しておくと、水分の循環が整いやすくなり、翌朝の頭痛やだるさを軽減する効果が期待できます。特にお酒を飲む機会が多い人や、翌日に予定がある場合の“二日酔い予防策”として検討されることがあります。

飲酒後・翌朝:症状が出たときの使い方

飲酒後や翌朝に服用するのは、既に二日酔いの症状が出ているときです。長時間飲んだり量が多かったりすると、アルコールの代謝が追いつかず、頭痛や吐き気が強まる場合があります。五苓散は体内にたまっている水分バランスを早期に整え、脱水やむくみ、頭痛などの不調に働きかけます。

体内の水分バランスを整える仕組み

五苓散は、腎臓における水分の再吸収を調整し、体内に滞った水分を尿として排出する働きがあります。これにより、水分の偏りから生じるむくみや頭の重さ、倦怠感などの改善をサポートします。水分バランスが整うと血流も保たれ、アルコール摂取によって乱れた全身の循環を整える作用が期待できます。

飲むタイミングの目安と注意点(飲み会前・寝る前・翌朝)

五苓散は、目的に合わせて服用のタイミングを調整しましょう。飲み会前であれば、おおよそ30分前に服用しておくと、翌日のつらさが軽くなる可能性があります。症状が出ている場合は、就寝前または翌朝が服用のタイミングです。ただし、強い吐き気や下痢がある場合は無理に服用せず、水分補給を優先し、症状が続くときは医師に相談してください。

二日酔いのお薬はオンライン診療で
二日酔いの症状を和らげるお薬から、飲み会前の予防薬まで処方可能です。オンライン診療ならご自宅から医師の診察を受け、お薬も郵送で受け取ることが可能です。※医師の判断により処方できない場合があります。

五苓散の使い方|症状に合わせたポイント

※画像はイメージです

吐き気や頭痛、だるさなど、出現する二日酔いの症状によって五苓散の使い方は少し異なります。ここでは、状態に合わせた活用法を紹介します。

吐き気・胃のむかつきがあるとき

五苓散は、胃腸の働きを整える目的で用いられ、飲み過ぎなどによる吐き気や胃のむかつきの軽減に役立ちます。アルコールの影響で胃腸の動きが鈍ると、水分や老廃物が滞留しやすくなります。五苓散はこの滞りに働きかけるとされており、胃腸の重だるさや不快感の改善にも役立ちます。

頭痛・だるさが強いとき

二日酔いで「頭が重い」「体がだるい」と感じるのは、体内の水分バランスが乱れているサインかもしれません。五苓散は、余分な水分を排出しながら全身の巡りに働きかけ、むくみや頭の重さ、倦怠感などの不快感を軽減するとされています。

水を飲んでもスッキリしないとき

アルコールを摂取すると、利尿作用によって脱水を招きやすくなります。一方で、代謝が低下しているため、水分が体に停滞しやすくなります。そのため、水分を補給しても体が重く感じたり、むくみが残ったりするケースがあります。五苓散は、腎臓での水分調整を助けて余分な水分の排出を促し、水分補給をしても二日酔いがスッキリしない“巡りの悪さ”にアプローチします。

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五苓散は市販でも買える?|医療用との違い

五苓散には、市販薬と医療用医薬品があります。ドラッグストアでも購入できますが、医師に相談することで体質に合わせた使い方ができます。この章では、その違いについて解説します。

市販薬と医療用の違い

市販薬と医療用の大きな違いは、医師の処方箋が必要かどうかです。市販薬はドラッグストアなどで処方箋なしに購入できます。ただし市販品であっても、製品ごとに1日あたりの生薬量・添加物・剤形に違いがあるため、体感が変わる場合があります。

また、五苓散には“満量処方”と呼ばれる生薬量の多い製品もありますが、自己判断で満量処方を選ぶと、体質に合わず不調を招くケースがあります。特にむくみやすさ・冷え・胃腸の状態などの違いによって、合う処方が変わるため注意が必要です。

医療用は、医師の診察に基づいて処方され、体質や症状、既往歴、服薬状況を踏まえて使用量や選択肢を調整できる点に特徴があります。二日酔いがたびたび起こる、症状が重い、他の薬を飲んでいる場合は、オンライン診療などで医師の診断・処方を受けるのが安心です。

オンライン診療のメリット

二日酔いに使う五苓散は、市販薬でも手に入りますが、体質の違いによって合う・合わないが分かれることがあります。オンライン診療では、医師が現在の症状や体質、アレルギーの有無などを確認した上で薬を処方します。また、ドラッグストアでどれを選べばよいか迷う場合や、二日酔いがつらく外出が難しいときでも、自宅から診療を受けられるため落ち着いた環境で相談できます。

体質・症状に合わせた処方

二日酔いの症状や体質によっては、五苓散ではなく別の漢方が適しているケースもあります。例えば、冷えやむくみが強い人、胃の不快感が出やすい人の二日酔いには、茵蔯五苓散(いんちんごれいさん)など別の薬が提案されることもあります。自宅で相談できるため、体調が整わないときも体質に合った治療を受けられるのが大きなメリットです。

併用薬・持病のリスクを確認

五苓散は一般的に副作用が少ないとされていますが、体質や持病、併用している薬によっては注意が必要な場合があります。オンライン診療では、医師が既往歴や服薬状況を考慮して処方するため、成分や効果の重複リスクを減らせます。一度相談してみると、自分に合う漢方が選びやすくなります。

五苓散の副作用と注意点

五苓散は比較的安全性の高い漢方とされていますが、体質や服用状況によっては副作用があらわれることがあります。使用前に注意点を確認しておきましょう。

体質や服用状況によっては副作用が起こることがある

五苓散の服用後に、発疹や発赤、体のかゆみなど皮膚の異常がみられる場合があります。また稀に、肝機能検査値(AST・ALT・γ-GTPなど)が変動する可能性も報告されています。服用後に倦怠感や皮膚の異常などがあらわれた際は服用を中止し、できるだけ早く医師の診察を受けてください。

安全に服用するためのポイント

二日酔いに対して五苓散を服用する場合は、症状がある期間に限定しましょう。服用するときは、1回1包をコップ1杯程度の水またはぬるま湯で服用します。二日酔い防止目的であれば飲酒前・食事前に、二日酔いへの効果を期待する場合は二日酔いの症状出現時に内服してください。

自己判断で長期服用すると、体の水分バランスが乱れたり、思わぬ不調を招いたりする恐れがあります。また、持病がある方や、利尿薬など水分調整に関わる薬を使っている方は、必ず診察時に医師に伝えましょう。

医師に相談したほうがいいケース

五苓散を服用していても症状が長引いたり、同じ不調を繰り返したりする場合は、別の病気が隠れていることがあります。以下の場合は、早めに医師に相談することをおすすめします。

  • むくみや倦怠感、頭痛が続く/増悪傾向を認める

また、現在治療を受けている方は、事前に主治医に相談しましょう。

二日酔いと五苓散に関するよくある質問

二日酔いでの五苓散服用について、よくある質問をまとめました。本文で触れている内容もありますが、ここで一度整理しておくと、自分のケースに当てはまるか見直しやすくなります。飲み会が多いシーズンの参考にしてください。

Q.五苓散は二日酔いのとき、いつ飲むのが効果的?

A.症状が出始めた時点で、早めに飲むのが望ましいとされています。就寝前や翌朝に飲むと、水分の巡りが整いやすくなり、二日酔いのつらさが落ち着きます。

Q.五苓散はお酒を飲む前と後、どちらで飲む?

A.市販薬は「食前」、医療用は「食前または食間」の服用が推奨されています。飲み会の前であれば、30分ほど前が目安です。既に不調が出ているときは、就寝前や翌朝に服用するとよいでしょう。

Q.五苓散は気持ち悪いときにも効く?

A.軽い吐き気や胃のむかつきに使われるケースがあります。ただし、嘔吐が続くときや水分が摂れないなどの場合は無理に服用せず、医療機関を受診するのが安心です。

Q.五苓散は毎日飲んでも大丈夫?

A.二日酔いの治療や予防目的であれば必要なときに頓服薬として使うのが基本です。

Q.五苓散のデメリットや注意点は?

A.皮膚の赤みやかゆみ、稀に肝機能異常などの副作用が起こる可能性があります。服用後に違和感が残るときは、服用を中止して医師へ相談してください。併用中の薬がある場合も確認が必要です。

Q.茵蔯五苓散(いんちんごれいさん)と五苓散の違いは?

A.茵蔯五苓散は、五苓散に「茵陳蒿(いんちんこう)」を加えた処方です。どちらも水分バランスに作用しますが、特に嘔吐や二日酔いのむかつき、むくみがあるときや肝機能のサポートとして使われることが多い漢方です。体質によって向き不向きがあるため、医師に相談してみましょう。

五苓散を上手に取り入れるために

二日酔いを起こさないためには、まず飲みすぎないことが最も大切です。厚生労働省では「節度ある飲酒」の目安として、1日平均純アルコールで約20g程度と示しています。ビールであれば500ml(ロング缶)に相当する量です。自分のペースを知り、食事を楽しみながらゆっくり飲むと、翌日の負担が軽くなります。

とはいえ、つい飲みすぎてしまう日もあります。そんなときは、五苓散を取り入れると、頭痛や吐き気、体の重さといった不快感が落ち着く場合があります。飲むタイミングや体質によっても効果の感じ方は変わるため、医師の診察を受け処方してもらうとよいでしょう。

また、持病や併用している薬がある場合は、自己判断で飲まずに医師へ確認するのが安全です。オンライン診療なら、外出がつらい日でも自宅から相談でき、体質に合う漢方を選びやすくなります。

二日酔いのお薬はオンライン診療で
二日酔いの症状を和らげるお薬から、飲み会前の予防薬まで処方可能です。オンライン診療ならご自宅から医師の診察を受け、お薬も郵送で受け取ることが可能です。※医師の判断により処方できない場合があります。

出典

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