リベルサス・オゼンピックで叶える理想の体：医療ダイエットガイド
リベルサスやオゼンピックといった「GLP-1受容体作動薬」と呼ばれる薬が、ダイエット目的で注目されています。GLP-1受容体作動薬は医療用の医薬品であり、副作用を避けつつ効果を得るためには正しく使うことが重要です。
本記事では、リベルサスやオゼンピックの概要と正しい使用方法や注意点について解説。効果的なメディカルダイエットについて紹介します。
ダイエットを医療に頼れる時代に
食べたいものを我慢して、せっせとハードな運動をする昔ながらのダイエットは、効率も悪くもはや苦行でしかありません。最近、リベルサスやオゼンピックなどのGLP-1受容体作動薬の体重減少効果が確認され、肥満症の治療薬として医療でも使われるようになってきています。
肥満症が積極的な治療の対象になってきた
以前は、太っている人に対して「自己管理ができていない」などといった誤解もあり、肥満が医療において治療対象となることは多くありませんでした。
しかし最近、肥満は多くの疾病のリスクファクターでもあり肥満症が病気として見直されています。また、新しい薬の登場もあり、より積極的な治療が行われるようになっています。
新しい薬（GLP-1）の登場
新しい薬とは、リベルサスやオゼンピックなどのGLP-1受容体作動薬（GLP-1）です。GLP-1は、元々は糖尿病の薬として、血液中の血糖値を下げる目的で使われていました。近年は食欲を抑えて体重を減らす効果もあることが分かってきています。
実際に2024年の2月には、GLP-1が肥満症の治療薬として医療上で用いられるようになっているのです。
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多くの人が薬によるダイエットを始めている
DMMオンラインクリニックにおいても、リベルサスやオゼンピックを使ったメディカルダイエットについてのご相談が増えています。薬を使ったメディカルダイエットが、多くの人に認知されてきていることを日々実感しています。
メディカルダイエットの実際
リベルサスやオゼンピックは正しく使ってこそ、本来の効果を発揮します。1日1錠内服のリベルサス、週1回注射のオゼンピックの投与法について、実際に患者さんから聞かれたご質問も含め解説します。
リベルサス、オゼンピックのどちらかを選択
減量を希望される患者さんに対しては、まずカロリーの収支と目標体重について、食事療法や運動療法を含めてお話しします。基本的には「リベルサスかオゼンピックのどちらかを」「必要な人に対してより効果的に」「そしてより安全に」お使いいただくためのサポートをしています。
リベルサス（1日1錠の内服薬）とオゼンピック（1週間に1回の注射薬）は有効成分（セマグルチド）が同じであり、どちらを用いるかについては患者さんとのご相談となります。
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リベルサスを使ったメディカルダイエット
リベルサスは1日1錠を服用する内服薬です。ただし、胃の中に何かあると吸収されにくくなるため、起床後に空腹の状態で服用する必要があります。食べ物や飲み物を摂る前に、空腹の状態でお水（120mL以下）で服用し、その後30分間は飲食を控えます。
リベルサスには3mg、7mg、14mgの3種類の錠剤があり、まずは3mgの錠剤から服用を始めていただきます。3mgを服用していただき、3週間後の診察時に1～2%の減量があったか、効果がみられないか、副作用の有無を確認しています。
効果がみられない人は一般的に副作用も出現していないことが多いので、7mgへの増量を推奨しています。最終的に14mgまでの増量が可能です。
最初は3mgから開始をおすすめ
時々、「7mgから服用してもよいか」とのご質問をいただくことがあります。これまでリベルサスを服用したことがない場合は、やはり3mgから開始することをおすすめしています。低用量であれば、当然、副作用が出にくくなりますし、正しく服用していれば3mgで十分な効果が得られる患者さんも少なくありません。
7mg、14mgに移行するケース
3mgを一定期間きちんと服用しても効果がみられない場合や、減量のスピードが遅い場合は、7mgや14mgに変更することで効果アップや希望通りの効果が期待できます。適切なタイミングでの増量がダイエット成功の鍵となりますので、自己判断で増やすことはせず、必ず医師と相談しながら決めましょう。
オゼンピックを使ったメディカルダイエット
オゼンピックは1週間に1回の注射薬です。注射といっても針はとても細く、専用の注射器を用いて注射しますので、痛みはほとんどありません。
オゼンピック皮下注2mgはダイアルで投与量を設定することができ、0.25mg、0.5mg、1.0mgのいずれかをご自分で設定して注射していただきます。0.25mgから開始し、効果がみられなければ0.5mgに増量します。最終的に1.0mgまでの増量が可能です。
0.5mg、1.0mgに移行するケース
リベルサスと同様、正しく投与しても効果がみられない場合は用量を変更します。食欲を抑える、満腹感が持続する、といった作用が高まることで、体重減少の変化が実感しやすくなります。オゼンピックの増量についても、必ず診察時に医師に相談してください。
注射する曜日を変えたい場合
オゼンピックは週に1回、同じ曜日に打つ薬ですが、「打つ曜日を変えたい」というご相談を受けたことがあります。その際には、前倒しにならないように打ちたい曜日から再開してくださいとお伝えしています。
どこに打てば痛くないか
上腕の外側やお腹をおすすめしています。
- しっかり消毒をしてから打つ
- 同じ場所に打ち続けない
上記も痛くないように打つためのポイントです。
効果判定と適切な治療継続
リベルサスやオゼンピックを用いて治療を行う際には、最初に目標体重を設定します。当院では、体に負担をかけることなく減量していただくために、月に体重の2％程度を目標とすることをおすすめしています。この目標をもとに治療効果判定を行います。
ここで大事なことは、薬の用法・用量をしっかりと守っていただくことです。私たち医師は約束した用法・用量で使っていただいている前提で、効果や副作用を評価しています。
薬を使っているうちに目標体重に達した人に対しては、薬を減量・卒業（服薬終了）をしていきます。ご自身でカロリーの管理ができるようになり、食欲が抑えられた生活が身に付いている人では、薬を中止しても簡単に体重がリバウンドするようなことはありません。
GLP-1受容体作動薬でどれくらい減量できるかは個人差がありますが、オゼンピックを0.25mgから開始し4週ごとに増量（0.25mg→0.5mg→1.0mg）し、計3カ月（12週）継続使用で5kgの体重減少がみられたというデータもあります。
また、治療目標は必ずしも体重である必要はないと考えています。理想のボディバランスを手に入れるために、例えば「肩の三角筋を鍛えることで見た目が細く見える・ボディラインが綺麗に見える」などのアドバイスもしています。
メディカルダイエットの留意点
望ましい効果とともに、副作用が避けては通れないのが医薬品です。副作用に対しては、できるだけ早く気付いて、適切に対処していくことが重要です。
メディカルダイエットは薬を飲んで終わりではありません。カロリーについてもしっかりと学びながら、正しく痩せることが重要です。
どんな薬にも副作用はある
リベルサスやオゼンピックといったGLP-1で一番多いとされる副作用は「胃もたれ」です。軽い「胃もたれ」は食事の量を減らしてくれますが、強い「胃もたれ」には注意が必要です。
元々は糖尿病の薬であるため、血糖値が下がりすぎる「低血糖」が起こる可能性もあります。稀ですが「膵炎（膵臓の炎症）」が起こることもあるとされています。
副作用があっても錠剤を半分に割るのはNG
リベルサスの7mgの錠剤を飲んでいる患者さんから「胃もたれがあるので、半分に割って飲んでもいいですか」と聞かれたことがあります。この錠剤の設計上、それは避けてくださいとお伝えしています。
一度に2錠飲むことも、一緒に胃に入る水の量（120mL以下）との兼ね合いで効果が得られなくなります。
体重が減りすぎないよう医師がチェック
一方で副作用ではありませんが、しっかりと減量効果が得られたことで体重が減りすぎると、別の健康上の問題が出てきます。過度な減量とならないように医学的な観点からチェックさせていただくことも、医師の役目だと思っています。
24時間いつでも相談できると安心
もしGLP-1による副作用が発現した場合は、できるだけ早く対処することが必要です。主な対処法としては薬剤の投与を中止することが挙げられます。集中力の低下やふらつきなど、軽い低血糖の症状に対しては、すぐに糖分を摂ることで対応が可能です。
DMMオンラインクリニックでは、24時間365日、予約にて診療を受け付けています。何か気になることがあった際は、すぐに私たちに問い合わせていただければと思います。
食事内容を整え、できれば運動もプラス
リベルサスやオゼンピックによるメディカルダイエットを行う場合にも、ダイエットの基本はカロリー管理です。すなわち、消費するカロリーよりも摂取するカロリーが少なければ自然に体重は減っていくのです。
極端な食事制限をするのではなく、1日3食の食事量を全体的に減らしていきましょう。1日200～300kcal減がひとつの目安になります。ゆっくり食べることで少ない量でも満腹感が得られやすくなります。カロリーの高い油っこい食事はできるだけ避けた方がよいでしょう。
運動は消費カロリーを増やし、ダイエット効果につながります。無理なく続けられることから始めてみましょう。
理想の自分に近づくための一歩
リベルサスやオゼンピックの効果を最大限に引き出すためには、まずは目標体重を設定し、適切な用量を確認しながらの治療が不可欠です。効果が得られないまま同じ用量を継続することで、徐々に効果が出現するということはあまりありません。増量も視野に入れた適切な用量での治療を推奨します。体調など安全に注意しながら、より効果的なダイエットを実現しましょう。
「メディカルダイエットを始めて、健康診断の数値が良くなった」というお話を聞くと、私たちも嬉しく思います。さらに、それが将来の大きな病気の予防につながることを期待しています。
「メディカルダイエットで理想の自分に出会えた」というお声もいただいています。ご自分を変える一つのきっかけとして活用していただけると、とても喜ばしく思います。
出典
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