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コラムカテゴリメディカルダイエット・肥満症

GLP-1ダイエットで期待できる効果と注意点

2024/03/25
監修:中谷 英巴

 

今回の記事では、メディカルダイエットで取り扱いする薬「GLP-1」について、医師の中谷先生に伺いました。薬の作用や効果、服用方法、注意点など詳しくみていきましょう。

GLP-1とは?

GLP-1は、正式名称を「グルカゴン様ペプチド-1(Glucagon-like peptide-1)」といい、本来は小腸から分泌される消化管ホルモンを指します。

メディカルダイエットの会話の中では、「GLP-1」と略称で呼ぶことが多いですが、由来はこの消化管ホルモン名から来ており、薬の正式名称は「GLP-1受容体作動薬」といいます。

GLP-1というホルモンは、受容体にくっついたときに膵臓からインスリンを分泌させる働きがあります。GLP-1受容体作動薬は、この働きをするように成分を調整して作られたものです。

GLP-1受容体作動薬の飲み薬は1種類だけで、リベルサスといいます。注射薬もありますが、この記事ではリベルサスの内服薬を中心に説明します。

GLP-1受容体作動薬で期待できるメディカルダイエット効果

GLP-1受容体作動薬は、糖尿病の治療のためにつくられたお薬です。使用により食欲が抑えられるため、現在では、肥満予防やダイエットとして取り扱っているクリニックもあります。

日本で肥満症の治療で承認されている薬、つまり保険適応となるGLP-1受容体作動薬は注射薬1種類です。リベルサスは肥満症の治療としては承認されていないため、肥満予防やダイエット目的での処方は自由診療になります。

もちろん肥満症治療で承認されている薬も、保険適応となるにはBMIや生活習慣病の有無などの条件があります。

リベルサス肥満予防やダイエットとして用いると、脳の満腹中枢に働きかけて食欲を低下させる作用や脂肪を燃やしやすくする作用もありますが、メインは胃腸の働きをゆっくりにする作用が働きます。

食事を摂ると小腸からGLP-1ホルモンが分泌され、その一部が血液によって膵臓へ運ばれます。GLP-1ホルモンは膵臓でインスリンの分泌を促す作用があり、体内の血糖値を下げます。これにより胃腸の働きがゆっくりになり、消化に時間がかかるわけです。結果、普段より少量の食事で満腹感が得られたり、満腹感を持続したりすることにつながります。つまり、GLP-1受容体作動薬=リベルサスを飲むことで食事量が減り、摂取カロリーも少なくなるため、ダイエット効果が見込めるのです。

リベルサスによるメディカルダイエット効果はいつから出る?

ダイエットとして最大限に効果を出すためには、リベルサスを1日1回、毎日服用するのがおすすめです。個人差はありますが、1〜3カ月程度で効果を感じる人が多いようです。

リベルサスは3mg、7mg、14mgの3種類があります。初めて服用される場合は、3mgから始めるケースが一般的ですが、3mgだと食欲がなかなか抑えられないという方も多く、成分を体に慣らす意味合いが強いです。その場合は、効果面や副作用について診察でヒアリングし、必要に応じて増量していきます。

3mgで食欲が抑えられている場合は初月から1〜2kg程度の体重減少が認められますし、3mgだと食欲が落ちないという場合は増量して効果が出るようになってから体重が落ちていきます。

リベルサスで「痩せない」「リバウンドした」のは何が原因?

リベルサスを服用していても、満腹感を覚えた後も食事を摂れば、摂取カロリーが減ったことにはならないので、体重は落ちにくいです。

まれにリベルサスを飲んでいても食欲を落とす効果が出にくく、別の薬剤に切り替える方もいます。おそらく成分の吸収率が関連していると思われます。

また、減量した後は体は減量する前に戻ろうとしています。リベルサスで減量に成功した後、急に服用をやめて食欲が元に戻って食事量が急激に増えてしまうと、リバウンドしやすくなります。せっかく痩せたのにリバウンドするのは勿体無いので、服用をやめる場合には体に今の体重を定着させる期間を設けることがおすすめです。その場合は毎日の服用ではなく隔日の服用などを推奨することもあります。

服用終了後も体重を維持するためには、まずは食事習慣を定着させることが大切です。1カ月程度の服用だと、効果が出て体重が落ちたとしても、強い意志がなければ食事習慣を定着させるのは難しいためです。

リベルサスの副作用

リベルサスの副作用の症状には、胃の重さや気持ち悪さ、頭痛、便秘、下痢などがあります。

これらの副作用は、薬を飲み続けるうちに和らいでいくことが多いです。3mgだと何も感じないという方もいらっしゃいますが、「服用を始めた初日や2、3日だけ気持ち悪かった」という声が一番多いです。

しかし、中には数週間続いた後に軽減してきたという方もいます。いずれにせよ、日常生活に支障が出るくらいの症状がある場合は服用を中止して医療機関を受診しましょう。

リベルサスの服用方法

リベルサスは、胃で吸収される薬なので、胃の中に食べ物が残っているとうまく吸収できなくなります。空腹時に服用する必要があり、朝起きてすぐの胃が空っぽの状態での服用が推奨されています。

服用時の水の量は「コップ半分=120mL以内」と決まっています。そして服用後30分間は飲食して胃の内容物が増えるとうまく吸収できないため、飲食は避けてください。

薬を飲んだ後の運動には特に制限はありません。リベルサスは一般的にはそれ単体では低血糖を起こしやすい薬ではありませんが、ダイエット中は食事量も減っていることから通常よりは低血糖になりやすい状態といえます。ただし、激しすぎる運動は筋肉が糖を消費して低血糖を招く可能性もあるので控えた方がいいかもしれません。

もし服用後に冷や汗やふらつきなどを感じたら、すぐにラムネなどのブドウ糖を摂取することをおすすめします。日常生活に支障が有る場合は医師に相談ください。

リベルサスを利用できない方

同等の成分を含む薬剤でアレルギーを起こしたことがある人は、リベルサスを服用できません。

また、報告の頻度は低いものの、リベルサスの重大な副作用としては、急性膵炎があります。膵炎の既往のある方は、通常の人よりもリスクが高いと考えられるので、ダイエット目的でリベルサスを使用するのは避けた方がよいでしょう。

脳下垂体機能不全などで低血糖を起こす可能性が高い人、摂食障害などで食事が十分に摂れていない人、授乳中または妊娠の可能性がある人も服用できません。

リベルサスの服用における年齢制限は添付文書に明記はされていませんが、ダイエットで使用する際は、小児や高齢者にはお勧めできないでしょう。リベルサスは必ず医師の診断、指導の下で使用してください。

リベルサスは保険適用される?

リベルサスは肥満症予防やダイエット目的では保険適応とはなりません。冒頭でも述べたように、肥満で生活習慣病を有している方に保険適応となるGLP-1受容体作動薬は1種類あるものの、肥満でない方に保険適応となるケースはなく、リベルサスについては肥満症の治療としては承認されていません。

価格

リベルサスの1カ月分(30錠)の値段としては、以下が目安となります。

3mg……5,000円〜10,000円前後

7mg……12,500円〜 20,000円前後 

14mg……15,000円〜30,000円前後

自由診療ということもあり、クリニックごとに値段が異なりますので、事前に調べてみるとよいでしょう。

リベルサスは、一般的には注射薬より内服薬が安い価格で処方されていることが多いようで、内服薬に切り替える人もいます。

医師の診断の下で正しい服用を

リベルサスは、他のメディカルダイエットで扱う薬剤と比べて、摂取カロリーをストレスなく減らせる点で減量に成功する方が多い印象ですが、医師の診断を受けて正しく服用することが大切です。服用時の水の量など服用方法が決まっており、正しく服用しないと体に吸収されず、本来見込めるはずの作用が見込めません。ダイエットのためにリベルサスの服用を希望される方は、必ずクリニックを受診し、医師に相談するようにしてください。

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