EDは治るのか? 治るきっかけと改善策を解説
ED(勃起不全)は、加齢や生活習慣、ストレスなどのさまざまな要因に影響を受ける症状です。特に年齢を重ねるにつれ発症リスクが高まるとされており、自然に治すのが難しくなると考えられています。
しかし、生活習慣の改善やストレス管理などの適切な対処を行うことで、症状の軽減や改善が期待できます。この記事では、EDの主な原因や自分でできる対策、治療法について詳しく解説しています。EDに悩んでいる方や、パートナーの変化が気になっている方も、ぜひ参考にしてください。
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EDが自然に治る可能性は低い
医学的な観点から、EDが自然治癒する可能性は低いと考えられています。特に加齢はEDの最も重要なリスクファクターであり、米国と日本で行われた調査においても、高齢になるほどEDの有病率が高くなることが報告されています。つまり、年齢を重ねれば重ねるほど、自然な回復は期待できません。
さらにEDは、糖尿病や肥満、運動不足などの生活習慣とも深く関係しています。そのため、症状の改善には生活習慣の見直しが重要です。
ただし、軽度の心因性EDは、適切なカウンセリングやストレス管理により自然治癒する可能性もあります。
EDとは
EDの定義や原因に加えて、自然治癒の可能性が低い理由について詳しく解説します。
どのような状態がEDなのか?
日本性機能学会と日本泌尿器科学会が編集した「ED診療ガイドライン(第3版)」において、EDとは以下のように定義づけられています。
「満足な性行為を行うのに十分な勃起を得られないか、または(and/or)維持できない状態が持続または(or)再発すること」
EDの評価には国際勃起機能スコア(IIEF)が用いられ、過去4週間の勃起の状態や性交の満足度などをもとに判断します。このスコアは、EDの有無を判断するための一つの目安となるでしょう。
EDの原因は大きく分けると3つ
EDの原因は、大まかに以下の3つに分類されています。
- 器質性:加齢や生活習慣病(糖尿病、高血圧など)、血管や神経の障害などが原因となるED
- 心因性:ストレスや不安、過去の失敗経験、精神的なプレッシャーなどが原因となるED
- 混合性:器質性と心因性が関係するED
器質性のEDが進行すると、その影響で心理的な負担が増え、心因性の要素も加わることが多く、ほとんどの場合で病因が混合している可能性があるとされています。
薬剤性ED
服用している薬がEDの原因となることもあります。主なものとして、AGA治療薬や抗うつ薬、降圧薬などがEDを引き起こす可能性があるとされています。ただし、高血圧自体がEDのリスクファクターでもあるため、EDの原因が降圧薬によるものか高血圧によるものなのかを見極めることが重要です。そのため、降圧薬を開始する前と服用中に勃起機能の変化をチェックすることが推奨されています。
また、降圧薬の種類によっても異なります。利尿薬・β遮断薬・Ca拮抗薬は勃起機能へ悪影響を示す報告が多い一方、アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB)・アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬は、勃起の妨げになりにくいという報告が多くあります。
EDが自然に治りにくい理由
特に、加齢や生活習慣病が原因となる器質性EDは、原因そのものが自然に改善することはほとんどなく、放置するとさらに悪化する可能性があります。
一方、心因性EDの場合は、ストレスや不安が主な原因である場合も多く、解消されることで改善が期待できます。いずれも適切な対策が必要です。
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EDが治るきっかけと考えられる要因
EDを改善するためには、生活習慣の改善が重要です。運動習慣をつけたり、バランスの取れた食事を意識したりすることで、血流が良くなり勃起機能の向上が期待できます。またストレス軽減も大切で、過度なプレッシャーや不安が続くと、心因性EDの原因になるため、リラックスできる時間をつくることが効果的です。
さらに、糖尿病や高血圧などの基礎疾患を治療すると、EDの原因となる血管や神経のダメージを防止できます。加えて、パートナーとの関係を改善することで精神的な安心感が生まれるため、これもEDの改善につながる重要な要素です。
自分でできる改善方法
生活習慣やストレスコントロール、パートナーとの関係改善など、自分自身でできる改善方法を紹介します。
生活習慣の改善
生活習慣の改善は自分の意志で取り組めるED対策の一つです。肥満体型であれば、体重減少によりEDは改善すると報告されています。体重を減らすためには、カロリー制限や運動が必要であり、特にジョギングなどの有酸素運動は、勃起機能の改善に効果的とされています。
また、タバコは血管を収縮させ、血流を悪化させるためEDを悪化させる要因となります。タバコを吸っているのであれば、禁煙が効果的であり、特に軽症のEDほど禁煙による改善効果が高いことが示されています。
サプリメントの一つである「亜鉛」がEDに効果を示すような情報もありますが、あくまでも症例報告レベルのデータであり、大規模な研究での報告ではありません。
ストレスコントロール
ストレスがたまった時は、自分に合ったリラックス方法を見つけることが大切です。有酸素運動は勃起機能の改善に役立つだけでなく、ストレス解消にも効果的です。適度に体を動かすことで、心身のバランスを整えましょう。
また、音楽を聴く、歌を歌うなど好きなことを楽しむのも、気持ちを落ち着かせるのに有効です。日常の中でリラックスできる時間を意識的につくりましょう。
パートナーとのオープンな対話
パートナーとのオープンな対話も、ED改善に役立つ方法の一つです。不安やプレッシャーを一人で抱え込むと、さらにストレスが増して症状が悪化することもあります。お互いの気持ちを率直に話し合うことで、精神的な安心感が生まれやすくなります。
特に、パートナーからの理解やサポートがあると気持ちが楽になり、前向きに対策に取り組みやすくなるでしょう。また、一緒に運動したり、食事を見直したりすることで、生活習慣の改善もしやすくなります。
オンライン診療を受ける
EDの悩みを相談する方法の一つとして、オンライン診療があります。自宅から受診できるため、移動時間や待ち時間なしで、忙しい方でも気軽に利用できます。また、プライバシーが守られた環境で受診できるため、対面では話しにくい内容でも安心して相談できます。
医師の診察によって自分に合った改善方法や治療法を見つけやすくなり、生活習慣のアドバイスや適切な治療薬を処方してもらうことも可能です。
医療機関でのED治療
医療機関を受診した際に処方されるED治療の中から、薬物療法を中心に紹介します。
ED治療薬のメカニズム
EDに対する薬物療法の代表として、PDE5(ホスホジエステラーゼ5)阻害薬と呼ばれる薬があります。PDE5阻害薬の作用メカニズムを理解するために、まず勃起がどのようにして起こるのか解説します。
陰茎(ペニス)には、海綿体と呼ばれるスポンジのような組織があり、この部分が血液で満たされると勃起が起こります。性的な刺激や陰茎に刺激を受けると脳は興奮して、一酸化窒素(NO)を分泌し、陰茎の海綿体の中でcGMP(サイクリックジーエムピー)と呼ばれる物質が増加します。cGMPが増加すると海綿体の筋肉がゆるんで血液量が増え、勃起が始まります。このcGMPを分解するのはPDE5です。つまりPDE5の働きによって勃起は収まってしまうため、PDE5の働きを阻害する薬がED治療薬として効果を発揮します。
ED治療薬の種類、効果、副作用
主なED治療薬には、日本国内で製造承認を取得しているシルデナフィル・バルデナフィル・タダラフィルと未承認のアバナフィルがあります。
それぞれの効果があらわれるまでの時間、主な副作用は以下の表の通りです。
さらに各ED治療薬について詳しい情報を知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
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その他の治療法
カウンセリングは、心因性EDの改善に有効な治療法の一つといわれています。ストレスや不安、過去の失敗経験が原因でEDが続く場合もあり、専門家と話すことで心理的な負担の軽減につながります。特にプレッシャーを感じやすい方や精神的な要因が関係していると考えられる場合には、検討してみると良いでしょう。
よくある質問
最後によくある質問とその回答を紹介します。
Q.EDになりやすい人は?
A.最初に挙げられるのは、高齢の人です。EDにおいて、加齢は最重要のリスクファクターであり、日本人の調査では55歳以上の40%以上がEDを経験していると報告されています。
さらに、高血圧、肥満、糖尿病、喫煙などの生活習慣病もEDリスクを高めます。加えて、心血管疾患や慢性腎臓病、神経疾患、うつなどの基礎疾患がある方もEDになりやすい傾向があります。
Q.彼氏がEDかもしれないのですが……
A.EDは大変デリケートな問題であり、相手を責めずに受け入れる姿勢が大切です。「自分に魅力がないのでは」と悩む方もいますが、EDの原因は加齢や生活習慣、ストレスなどさまざまであり、決してパートナーのせいではありません。
お互いにプレッシャーを感じ過ぎず、リラックスして向き合いましょう。パートナーの温かい理解と協力が、ED改善に向けた大きな力となります。焦らずオープンに話せる雰囲気をつくるだけでも、安心感につながります。
必要があれば、オンライン診療などを利用して医師に相談するのも選択肢の一つです。無理のない形で伝えてみても良いでしょう。
ED改善に向け、できることから始めよう
EDの改善には、日々の生活習慣を見直すことが大切です。バランスの取れた食事、適度な運動、禁煙、ストレス管理などできることから少しずつ始めてみましょう。
パートナーとのオープンなコミュニケーションを取り、心の負担を軽くすることも改善につながります。場合によっては、医師に相談しながら無理なく取り組むことが重要です。
出典
DMMオンラインクリニックのED治療薬
※DMMオンラインクリニックはオンライン診療プラットフォームサービスです。診療は提携先医療機関が行います。
海外製シルデナフィル・海外製バルデナフィル・海外製タダラフィルについて
◆未承認医薬品等
本診療科目に用いる上記薬剤は、国内未承認の医薬品です。万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。
◆入手経路等
提携クリニックが本治療に用いる海外製の医薬品・機器等は厚生局の正式なプロセスを経て、提携クリニック所属の医師の判断の下、個人輸入をしたものになります。
◆国内の承認医薬品等の有無
国内においてED治療薬として承認されている同量かつ同一成分の医薬品はありません。同一成分を有する医薬品としては、シルデナフィル、バルデナフィル、タダラフィルがあります。
なお、当院ではED治療薬として国内で承認されている上記薬剤の取り扱いもございます。
◆諸外国における安全性等に係る情報
諸外国で重篤な安全性情報の報告はありません。
アバナ(ステンドラジェネリック)について
◆未承認医薬品等
本診療科目に用いるアバナ(ステンドラジェネリック)は、国内未承認の医薬品です。万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。
◆入手経路等
提携クリニックで処方するアバナ(ステンドラジェネリック)は、国内医薬品販売代理店経由で購入しています。
◆国内の承認医薬品等の有無
国内においてED治療薬として承認されている同一成分の医薬品はありません。
◆諸外国における安全性等に係る情報
アメリカ食品医薬品局(FDA)においてED治療薬として承認されています。
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