お知らせ クーポン ヘルプ
コラムカテゴリメディカルダイエット・肥満症

ジャディアンスのダイエット効果と副作用を解説

2025/04/30
監修:辛島 史憲

ジャディアンスは、糖尿病治療薬として使用されるSGLT2阻害薬の一種です。ダイエット効果が期待されており、副作用も比較的軽いものが多いという特徴があります。この記事では、ジャディアンスを使ったメディカルダイエットの方法について解説します。

信頼性の高い医療情報のための制作ポリシー

DMMオンラインクリニックでは確かな情報を提供するため以下の取り組みを行っています。

  • 適正な監修プロセス
  • 医療法人との提携
  • コンテンツ作成基準の明確化
詳細を見る

ジャディアンスは本当に痩せる? データでみる効果と仕組み

ジャディアンスは、もともとの体重や生活習慣によって異なりますが、体重減少が期待できると考えられています。このパートでは、ジャディアンスのダイエット効果と作用メカニズムを紹介します。

ジャディアンスの減量効果はどれくらいある?

ジャディアンス(有効成分:エンパグリフロジン)は、もともと糖尿病治療のために開発されたSGLT2阻害薬の一種です。近年、2型糖尿病患者において体重減少効果が認められたことから、メディカルダイエットにも使用されるようになりました。

ジャディアンスの減量効果に関する研究もいくつか報告されています。糖尿病患者またはその予備軍と考えられる人にジャディアンスを3カ月使用した研究では、平均して約3kg(体重の3.8%)の減少がみられました。

糖尿病ではない過体重/肥満の人を対象にした研究では、カロリー制限と食欲を抑える薬とあわせてジャディアンスを3カ月使用した結果、平均で約8kgの体重減少が確認されました。さらに、対象者のうち全員が5%以上、約3割の人が10%以上の体重減少を達成しています。

また、ジャディアンス以外のSGLT2阻害薬でもダイエット効果に関する研究が進められています。糖尿病ではない肥満の人にSGLT2阻害薬を使用した試験をまとめた解析では、平均1.42kgの体重減少が認められました。各試験の追跡期間は2~26週間で、比較的短期間の使用データに基づく結果です。しかし、各試験における参加者の年齢や体重にはバラつきがあり、長期的な効果についてはまだ十分に検証されていないのが現状です。

ジャディアンスの減量メカニズムは?

ジャディアンスは、SGLT2阻害薬という種類の薬に分類されます。この薬は、体内にたまっている余分な糖を尿と一緒に排出することで体重減少を促します。

糖を体の外に出すということは、カロリーも同時に排出していることになります。つまり、カロリー摂取と排出のバランスが変わることで、体重が減少しやすくなるのです。

ただし、糖が排出されることで体はエネルギー不足と感じやすくなり、それによって食欲が増すことがあります。そのため、ジャディアンスを使用する際には「薬を飲んでいるから大丈夫」と油断せず、食べ過ぎに注意することが大切です。

GLP-1との併用でダイエット効果アップ?

ジャディアンスは、リベルサス、オゼンピックなどのGLP-1受容体作動薬と一緒に使用すると、さらなる効果を発揮します。併用が効果的とされる理由は、両者の作用メカニズムが異なるためです。GLP-1受容体作動薬には食欲を抑える作用があります。そのため、ジャディアンスで生じる食欲の増加をカバーしながら、体重減少を目指せると考えられています。

関連記事

GLP-1ダイエットとの組み合わせに関しては、以下の記事も参考にしてください。
GLP-1ダイエットを強化するSGLT2阻害薬、その効果は?

ジャディアンスの使い方と副作用まとめ|安全に使うポイントとは

ジャディアンスは1日1回1錠を朝に飲むことで効果を発揮しますが、使用時に注意すべきポイントがあります。このパートでは、気をつける必要がある脱水、低血糖、尿路感染などの副作用を含め、ジャディアンスの使用方法を解説します。

ジャディアンスの使い方は?

ジャディアンスは1日1回1錠飲む薬です。朝食の前または後に服用します。朝に飲み忘れた場合、忘れた分はスキップし、翌朝に通常通り飲んでください。翌朝に2錠飲むのはやめましょう。

体内の糖を尿と一緒に排出して効果を発揮するため、使用中に脱水が起こる可能性があります。ジャディアンスを服用している間は、水をたくさん飲むことを心がけましょう。

また、糖を含んだ尿は細菌が繁殖しやすいため、尿の通り道である尿路や、近い位置にある性器にも感染症を引き起こす場合があります。トイレは我慢せず、また、陰部は清潔に保つことも大切です。

さらに、前述の通り食欲が増進する可能性があります。ジャディアンスを使用する場合は、食事内容を考慮したダイエットを組み合わせることをおすすめします。

ジャディアンスの副作用は?|使用時に気をつけたいこと

主な副作用として、尿路感染、膀胱炎、外陰部腟カンジダ症、亀頭包皮炎、陰部のかゆみ、めまい、便秘、かゆみ、発疹、頻尿、多尿、排尿困難、口渇などが報告されています。

ここでは、注意が必要な副作用を取り上げて解説します。

頻尿・多尿による脱水

前述の通り、ジャディアンスの使用中は、喉が渇く、体のだるさ、めまい、尿量の減少といった脱水症状が出やすくなります。これは、体内の余分な糖が尿と一緒に排出されることで、尿の回数や量が増える傾向があるためです。特に服用を始めたばかりの段階で脱水になりやすいので、最初の数日は特に意識して水を飲むようにしましょう。

また、気温が高い夏や発熱時、下痢や嘔吐した時も脱水しやすいため、こまめな水分補給を心がけることが大切です。

低血糖

ジャディアンスは、もともと糖尿病治療薬ということもあり、空腹感、動悸、ふらつき、頭痛、脱力感、めまい、冷や汗といった低血糖症状があらわれる可能性があります。これらの症状があらわれたら、ブドウ糖や砂糖を含むジュースを飲みましょう。

また、まれに低血糖で意識を失うことがあります。低血糖症状がある場合は車や機械の運転などの危険を伴う作業は控えましょう。

さらに、食事を抜いたり、極端に炭水化物を制限するようなダイエットを行うと、低血糖のリスクがさらに高まることがあります。

断食や糖質制限ダイエットは避け、主食・たんぱく質・脂質をバランスよく摂ることが大切です。

ケトアシドーシス

ケトアシドーシスとは、血液が極端に酸性に傾いた状態です。脂肪をエネルギーとして消費する際に起こるケトアシドーシスの症状には、悪心・嘔吐、食欲減退、腹痛、異常に喉が渇く、体のだるさ、呼吸困難、意識障害などがあります。

このような症状に気づいたら、すぐに受診するようにしてください。

尿路感染・性器感染

糖を尿とともに排出するため、尿の通り道で細菌が繁殖しやすくなり、尿路感染・性器感染が起こることがあります。

これらの感染症には、以下のような症状がみられます。

  • 尿路感染:トイレが近い、排尿時の痛み、残尿感
  • 性器感染:かゆみ、女性の場合はおりものの色やにおいの変化

自分でできる感染対策としては、トイレを我慢しない、陰部を清潔に保つ、水分を十分に摂る、などがあります。

ジャディアンスの副作用の多くは、日常のちょっとした注意で予防できるものです。必要以上に不安になる必要はありませんが、気になる症状があれば早めに医師へ相談しましょう。

ジャディアンスを服用できない方

以下のような方はジャディアンスを使用できません。ジャディアンスの処方時に限らず、受診の際は医師に自身の服薬状況や健康状態について話す習慣を身につけましょう。場合によっては一緒に使えない薬があるためです。

  • ジャディアンスの成分に対して過敏症(アレルギー)の既往歴がある方
  • 糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡または前昏睡、糖尿病の方
  • 重症感染症、手術前後、重篤な外傷がある方
  • 重度の腎機能障害、透析中の末期腎不全の方
  • 摂食障害の既往歴がある、または治療中の方
  • 妊娠中または妊娠の可能性がある方(妊活中を含む)、2カ月以内に妊娠を予定している方
  • 授乳中の方

ジャディアンスについてよくある質問

「どれくらいで痩せられる?」「他の薬とどう違うの?」など、ジャディアンスについてよくある質問をまとめました。

Q.ジャディアンスだけで痩せられる?

A.痩せられる可能性はあります。しかし、ジャディアンスの使用中は作用メカニズムの関係で空腹感を感じるため、食欲を増進させる可能性があるという報告があります。ジャディアンスを使ったメディカルダイエットでは、食事や運動を組み合わせたダイエットを行うことが大切です。

Q.ジャディアンスはどのくらいで効果が出る?

A.個人差がありますが、ジャディアンスを使用した研究に、使用開始1カ月目から継続して体重が減少したという報告があります。

Q.ルセフィや他のSGLT2阻害薬とどう違うの?

作用の持続時間などに違いがあることはわかっていますが、体重減少効果の違いについては、現時点で明確な差は示されていません。SGLT2阻害薬には、ジャディアンス以外にもルセフィやフォシーガなど複数の種類があります。個人の体質や生活習慣によって合う薬が異なる可能性もあるため、使用にあたっては医師と相談することが大切です。

関連記事

Q.リベルサスとどっちが痩せる?

リベルサスの方が、ダイエット効果を実感する患者さんが多いという印象があります。ただし、薬の効き目には個人差があるほか、現時点で直接比較した臨床試験は存在しないため、どちらが痩せやすいかは定かではありません。参考までに、別々の研究の結果から体重減少効果をみてみましょう。

たとえば、過体重または肥満の成人にリベルサスを68週間使用した結果、平均して15.1%の体重減少が確認されました。これは体重80kgの人であれば、約12kgの減量に相当します。一方、ジャディアンスに関する研究では、前糖尿病および2型糖尿病患者に3カ月間使用したところ、平均体重が3.8%減少したという報告があります。こちらも体重80kgの人で換算すると、およそ3kgの減量となります。

このように、使用期間や対象集団が異なるため単純な比較はできませんが、リベルサスの方がより大きな体重減少を報告している研究が多いです。

ジャディアンスを使ったダイエットを成功させるには

ジャディアンスは、もともと糖尿病治療に使われているSGLT2阻害薬です。体内の余分な糖を尿と一緒に排出することで、体重減少を促す働きがあります。

ジャディアンスを単独で使用した場合、食事管理や運動とあわせれば平均して2〜3kg程度の体重減少が期待できると報告されています。実際に行われた研究では、カロリー制限を行った糖尿病患者にジャディアンスを3カ月間投与し、平均で約9kgの体重減少がみられたというデータもあります。このように、薬の効果はどのような環境で使用するかによって大きく異なるため、正しい知識を持って取り組むことが大切です。

また、脱水・尿路感染・低血糖の副作用を予防するために注意すべき点があります。ジャディアンスでしっかりと効果を得るためにも、必ず医師の指導のもとで使用しましょう。

医療の力で減量・ダイエット
本気で痩せたいとお考えの方に、メディカルダイエットという選択肢。オンライン診療ならご自宅から医師の診察を受け、お薬も郵送で受け取ることが可能です。※医師の判断により処方できない場合があります。

出典

Zheng H, Liu M, Li S, Shi Q, Zhang S, Zhou Y, Su N. Sodium-Glucose Co-Transporter-2 Inhibitors in Non-Diabetic Adults With Overweight or Obesity: A Systematic Review and Meta-Analysis. Front Endocrinol (Lausanne). 2021 Aug 16;12:706914. doi: 10.3389/fendo.2021.706914. PMID: 34484120; PMCID: PMC8415407.
Sanjari M, Hadavizadeh M, Sadeghi N, Naghibzadeh-Tahami A. Effect of empagliflozin on weight in patients with prediabetes and diabetes. Sci Rep. 2025 Jan 2;15(1):118. doi: 10.1038/s41598-024-83820-7. PMID: 39748045; PMCID: PMC11696924.
Abiri B, Ramezani Ahmadi A, Hosseinpanah F, Valizadeh A, Zarghi A, Valizadeh M. Randomized study of the effects of empagliflozin and topiramate dual therapy on anthropometric and metabolic indices in non-diabetic individuals with overweight/obesity on a calorie-restricted diet. Eat Weight Disord. 2024 Oct 3;29(1):64. doi: 10.1007/s40519-024-01692-2. PMID: 39361103; PMCID: PMC11450015.
ジャディアンス錠10mg、ジャディアンス錠25mg患者向医薬品ガイド(2025年1月更新)
ジャディアンス錠くすりのしおり(2024年02月改訂)
ジャディアンスを服用される患者さんへ(効能共通版)(2025年1月作成)
Knop FK, Aroda VR, do Vale RD, Holst-Hansen T, Laursen PN, Rosenstock J, Rubino DM, Garvey WT; OASIS 1 Investigators. Oral semaglutide 50 mg taken once per day in adults with overweight or obesity (OASIS 1): a randomised, double-blind, placebo-controlled, phase 3 trial. Lancet. 2023 Aug 26;402(10403):705-719. doi: 10.1016/S0140-6736(23)01185-6. Epub 2023 Jun 26. PMID: 37385278.

DMMオンラインクリニックのメディカルダイエット薬

※DMMオンラインクリニックはオンライン診療プラットフォームサービスです。診療は提携先医療機関が行います。

ジャディアンスについて

◆未承認医薬品等(異なる目的での使用)
本診療科目に用いるジャディアンスは、2型糖尿病の治療薬として厚生労働省に承認されています。肥満治療目的での処方は国内で承認されていません。万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。
◆入手経路等
提携クリニックで処方するジャディアンスは、国内医薬品販売代理店経由で購入しています。
◆国内の承認医薬品等の有無
国内において肥満症治療薬として承認されている同一成分の医薬品はありません。
◆諸外国における安全性等に係る情報
アメリカ食品医薬品局(FDA)において2型糖尿病治療薬として承認されています。

問題が解決しない場合は、
こちらからお問い合わせください。