リベルサスとは?効果・副作用や服用方法、注意点を解説
リベルサスは、2型糖尿病の治療に使用される飲み薬です。有効成分のセマグルチドが血糖値を下げる働きをするほか、食欲や胃の働きにも影響を与え、体重が減少する場合があります。
一方で、リベルサスは国内で肥満症やダイエットを目的とした医薬品として承認されているわけではありません。また、吐き気や下痢などの副作用が起こることもあります。
この記事では、リベルサスの作用の仕組みや副作用、服用方法、使用する際の注意点について解説します。
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リベルサスとは?

リベルサスは、有効成分「セマグルチド」を含む、GLP-1受容体作動薬の一つです。
GLP-1は、食事を摂った際などに小腸から分泌されるホルモンで、血糖値に応じてインスリンの分泌を促す働きがあります。
GLP-1受容体作動薬は、このGLP-1と同じ受容体に作用する医薬品です。リベルサスは飲み薬として使用できることが特徴で、国内では2型糖尿病の治療薬として承認されています。
有効成分「セマグルチド」の作用の仕組み
リベルサスの有効成分であるセマグルチドは、GLP-1受容体に作用し、血糖値が高いときにインスリンの分泌を促すとともに、血糖値を上昇させるグルカゴンの分泌を抑えることで、血糖値を下げる働きがあります。
また、セマグルチドには、胃から腸へ食べ物が移動する速度を遅くする作用や、食欲に影響を与える作用も認められています。
こうした作用により、食事の摂取量が減少し、体重が減る場合があります。ただし、体重への影響には個人差があります。
国内での承認状況について
リベルサスは、2020年に国内で2型糖尿病の治療薬として承認され、2021年から販売されています。
国内で承認されている効能・効果は「2型糖尿病」であり、肥満症の治療やダイエットを目的とした効能・効果は承認されていません。
厚生労働省は、GLP-1受容体作動薬などについて、承認された効能・効果や用法・用量に基づく適正使用の重要性を示しています。
ダイエット目的での使用は国内で承認された効能・効果の範囲外であり、2型糖尿病に対する承認用法として確認された有効性・安全性とは条件が異なります。 使用を検討する場合は、適応外使用であることや副作用・リスクについて医師から十分な説明を受けてください。
リベルサスの副作用
ここでは、リベルサスの副作用について解説します。
比較的頻度の高い副作用
リベルサスの副作用として比較的多く報告されているのは、吐き気(悪心)、下痢、便秘、嘔吐、腹痛などの消化器症状です。
添付文書では、主な副作用の発現頻度は以下のように記載されています。
| 副作用 | 発現頻度 |
|---|---|
| 悪心(吐き気)、下痢 | 5%以上 |
| 便秘、嘔吐、腹部不快感、腹痛、消化不良、上腹部痛、腹部膨満など | 1%以上5%未満 |
悪心は胃のむかつきや吐き気、腹部不快感はお腹の張りや胃の不快感などとして感じられる場合があります。
こうした症状が現れた場合は、症状の程度や持続時間に注意してください。特に、嘔吐や下痢が続くと脱水を引き起こし、急性腎障害につながるおそれがあります。
症状が強い場合や長引く場合は、医師に相談してください。
また、強い腹痛や嘔吐などが現れた場合には、重大な副作用が生じている可能性もあるため、すみやかに医療機関を受診してください。
重大な副作用
リベルサスでは、重大な副作用として、低血糖、急性膵炎、胆嚢炎、胆管炎、胆汁うっ滞性黄疸、イレウス(腸閉塞を含む)が報告されています。
急性膵炎の発現頻度は0.1%とされていますが、その他の重大な副作用については、添付文書上、発現頻度は不明とされています。
また、セマグルチドとの因果関係は明らかではありませんが、海外の観察研究ではNAIONという視神経の病気の発症リスク上昇が報告されています。急な視力低下や視野の異常がある場合は、速やかに眼科を受診してください。
低血糖
低血糖は、血糖値が必要以上に低下した状態です。
主な症状として、以下のようなものがあります。
- 冷や汗、顔色が青白くなる
- 強い空腹感、脱力感、倦怠感
- 手足の震え、動悸
- 頭痛、めまい、吐き気
- 目がかすむなどの視覚異常
低血糖の症状が現れた場合は、ブドウ糖や糖質を含む食品を摂取するなど、医師から指示された方法で対処してください。
意識障害などの重い症状が現れた場合は、速やかに救急医療を受けてください。
なお、美容・痩身目的の適応外使用では、薬剤との因果関係は明らかではないものの、ケトーシス関連の健康被害も報告されており、過度な食事制限などと組み合わせた自己流の使用は避ける必要があります。
急性膵炎
急性膵炎は、膵臓に急激な炎症が起こる病気です。
リベルサスの添付文書では、急性膵炎の発現頻度は0.1%と記載されています。
主な症状として、嘔吐を伴う持続的な激しい腹痛などがあります。
こうした症状が現れた場合は、リベルサスの服用を中止し、速やかに医師の診察を受けてください。また、急性膵炎と診断された場合は、リベルサスを再び使用しないこととされています。
胆嚢炎・胆管炎・胆汁うっ滞性黄疸
リベルサスの使用により、胆嚢や胆管に関する重大な副作用が現れることがあります。
右上腹部を中心とした強い腹痛、発熱、皮膚や白目が黄色くなるなどの症状がみられた場合は、胆嚢炎や胆管炎などの可能性があるため、速やかに医療機関へ相談してください。
イレウス
イレウスは、腸の内容物が正常に移動できなくなる状態です。
高度の便秘、お腹の強い張り、持続する腹痛、嘔吐などが現れることがあります。
こうした症状が現れた場合は、リベルサスの服用を中止し、速やかに医療機関を受診してください。
リベルサスの服用方法

リベルサスは、1日1回、空腹の状態で服用する飲み薬です。
胃の中に食べ物や飲み物が残っていると薬の吸収が低下するため、1日のうち最初の食事飲水の前に服用する必要があります。
服用する際は、以下の点に注意してください。
- 1日1回、空腹の状態で服用する
- コップ約半分(約120mL以下)の水と一緒に服用する
- 服用後少なくとも30分間は、飲食やほかの飲み薬の服用を避ける
- 錠剤を割ったり、砕いたり、かみ砕いたりせず、そのまま飲み込む
- 飲み忘れた場合は、その日の服用をせず、翌日に通常どおり服用する
リベルサスには3mg、7mg、14mgの3種類があります。
添付文書では、通常、成人には1日1回3mgから開始し、4週間以上服用した後に7mgへ増量するとされています。7mgを4週間以上服用しても効果が不十分な場合には、患者の状態に応じて14mgへ増量することがあります。なお、14mgを服用する場合でも7mg錠を2錠飲むことは避け、14mg錠を1錠服用します。
服用量は医師が患者の状態を確認して判断するため、自己判断で増量・減量しないでください。
また、リベルサスは低血糖を起こす可能性があり、特に食事量が不足している場合や激しい運動を行う場合などには注意が必要です。
服用後に冷や汗や震え、ふらつきなどの低血糖症状が現れた場合は、ブドウ糖などを摂取する適切な対処が必要です。低血糖への対処方法については、あらかじめ医師に確認しておきましょう。
よくある質問
Q. リベルサスは保険適用されますか?
A. リベルサスは、国内では2型糖尿病の治療薬として承認されています。
2型糖尿病の治療として、保険診療の条件を満たす場合には健康保険が適用されます。
一方、リベルサスは肥満症やダイエットを目的とした効能・効果では承認されていません。そのため、ダイエット目的で使用する場合は保険適用の対象外となり、自由診療になります。
Q. リベルサスにはダイエット効果はありますか?
A. リベルサスの有効成分であるセマグルチドには、食欲や胃内容物の排出に影響を与える作用があり、服用によって体重が減少する場合があります。
添付文書に記載されている2型糖尿病患者を対象とした臨床試験でも、体重の減少が認められています。
ただし、体重への影響には個人差があり、誰でも同じように体重が減るわけではありません。
また、国内で承認されているリベルサスの効能・効果は「2型糖尿病」であり、肥満症やダイエット目的での使用は承認されていません。
体重減少が認められることと、ダイエット目的での有効性・安全性が承認されていることは異なります。
ダイエット目的での使用は国内で承認された効能・効果の範囲外となるため、医師への相談が必要です。
Q. リベルサスを使用できない人はいますか?
A. リベルサスを使用できるかどうかは、既往歴や現在の健康状態、服用中の薬などを踏まえて医師が判断します。
添付文書では、以下に該当する人には投与しないこととされています。
- リベルサスの成分に対して過敏症を起こしたことがある人
- 1型糖尿病の人
- 糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡またはその前段階の状態にある人
- 重い感染症がある場合や、緊急手術などの緊急時にある人
また、妊娠している人や妊娠の可能性がある人、2カ月以内に妊娠を予定している人にも投与しないこととされています。
そのほか、以下に該当する人は、使用にあたって特に注意が必要です。
- 過去に膵炎を起こしたことがある人
- 重度の胃腸障害がある人
- 食事量が不足しているなど、低血糖を起こしやすい状態にある人
- 胃の摘出手術を受けたことがある人
- 腹部手術やイレウスの既往がある人
- 授乳中の人
- 高齢者
小児については、添付文書上、小児等を対象とした臨床試験は実施されていません。
また、全身麻酔や深い鎮静を伴う処置を受ける予定がある場合は、胃の内容物が残りやすくなる作用により、誤嚥のリスクが高まるおそれがあるため、事前に医師へ服用していることを伝えてください。
まとめ
リベルサスは、国内では2型糖尿病の治療薬として承認されている飲み薬です。有効成分のマグルチドには血糖値を下げる働きがあり、食欲や胃の働きへの影響によって体重が減少する場合もあります。
一方、ダイエット目的での使用は国内で承認された効能・効果の範囲外です。吐き気や下痢などの副作用に加え、重大な副作用が生じることもあるため、使用にあたっては医師による診察と判断が必要です。
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